人気ランキング
コラム一覧
プレミアオリジナル20同士!残留と逆転優勝を期す赤と緑の伝統戦! 浦和レッズユース×青森山田高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第17節】
土屋雅史コラム by 土屋 雅史浦和レッズユース・山根且稔
4年ぶりのプレミアリーグ復帰となったシーズンを戦っている浦和レッズユース。前半戦はやや難しいゲームが続いていたが、第10節の前橋育英高校戦に2-1で競り勝つと、以降は3勝2分け2敗と白星先行。残留争いを強いられてはいるものの、チーム力も着実に上がってきている印象だ。
J SPORTS オンデマンド番組情報
-
【先行】高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第17節-1 浦和レッズユース vs. 青森山田高校
配信期間 : 2025年10月11日午後1:50 ~
-
高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第17節-2 柏レイソルU-18 vs. 市立船橋高校
配信期間 : 2025年10月13日午前10:50 ~
前橋育英と対峙した前節のホームゲームも、先に2点を先行されながら、後半戦に入って存在感を示している1年生MFの蔦澤洋紀が72分に1点を返せば、79分に中盤のキーマン・和田直哉が執念の同点ゴールを叩き出し、粘り強く勝点1を手にしている。
今節はアウェイゲームに臨む青森山田高校は、起伏の激しいシーズンを過ごしている。プレミアではまさかの開幕4連敗スタート。その後は4連勝を飾るなど復調傾向にあったが、インターハイの青森県予選決勝では八戸学院野辺地西高校にPK戦で敗れ、四半世紀ぶりに夏の全国切符を逃してしまう。
だが、改めてメンタルを立て直した後半戦は、再開初戦のFC東京U-18戦こそ競り負けたものの、第13節の横浜FCユース戦では劇的に追いつき、ドロー決着を引き寄せると、翌節の前橋育英戦からは怒涛の3連勝中。前節の市立船橋高校戦は先制を許すも、そこから4ゴールを重ねて快勝を収め、一気に3位まで浮上してきた。
浦和ユースの中でこの試合のキーマンを挙げるとするならば、フォワードの山根且稔を推したい。1年時からプリンスリーグ関東でもスタメンに指名されてきたストライカーは、最高学年となった今年も活躍が期待されていたが、腰のケガもあって第7節の青森山田戦で初出場。ここまでのリーグ戦では9試合に出場し、1ゴールにとどまっている。
だが、ジュニアユース時代のチームメイトでもある流通経済大柏高校のオゲデベ有規も「且稔は中学の時からレベルが全然違って、憧れている存在だった」と話すように、このチームの攻撃を牽引するだけの力は十分に備えている。「フォワードとしては点も獲らないといけないですけど、その中でもチームの勝利に貢献できるプレーを最優先にしていきたいなと思います」と語る“浦和の9番”の爆発が、今節の勝点3獲得には必要不可欠だ。
2年生守護神・マルコムアレックス恵太の成長ぶりも、今の浦和ユースの中では語り落とせないトピックスだ。前半戦は3年生GKの大槻久翔が5試合で、マルコムが6試合でスタメン起用されるなど、激しいポジション争いを繰り広げてきたが、夏のクラブユース選手権以降はマルコムが一貫して先発に指名され、ゴールマウスに立ち続けている。
前節の前橋育英戦のように、今や1試合で2本や3本のファインセーブを繰り出すのはデフォルトに。この夏はトップチームのトレーニングにも参加し、西川周作や牲川歩見といった“大先輩”たちからも多くのことを吸収してきたという。そのパフォーマンスが、勝敗に直結するぐらいにまで存在感を高めているマルコムの果敢なセービングも、このゲームの楽しみにしたいポイントだ。
青森山田のセンターバックを務める大場光翔は、今シーズンのプレミアで経験を重ねたことで大きく成長した選手の1人。ここまではリーグ戦16試合中15試合にスタメン出場。「プレミアだと相手のフォワードも大きくなってくるので、ヘディングに関してはどんどん成長できていると思っています」と本人も話すように、186センチの長身と抜群の跳躍力を融合させた空中戦の強さは、世代有数と言っていいだろう。
前述の横浜FCユース戦では、1点ビハインドの終盤にチームがパワープレーに打って出ると、最前線にスライドした大場は相手のミスを突いて、貴重な同点弾をゲット。前節の市立船橋戦でも華麗なボレーでゴールを陥れるなど、得点感覚も兼ね備えた背番号5には、常に攻守両面の躍動に期待が集まっている。
その大場と最終ラインでコンビを組む月舘汰壱アブーバクルは、青森山田のセンターバックの伝統になりつつある4番を託され、ここまでのリーグ戦全16試合にフルタイム出場中。悔しいインターハイ予選での敗退を経て、「難しいことを新しくやるわけではなくて、今までやってきたこと、当たり前のことをどれだけ夏で徹底できるかをテーマにやってきました」と改めて自身とチームの成長に目を向けてきた。
もともとコーチングが課題だったそうだが、プレミアのシビアなゲームを戦い抜く中で、「キツい場面でも、声が出ないと思っても、出さないといけないのがセンターバック」というマインドを自身に植え付けてきた。187センチの恵まれた体躯を生かした空中戦でも、的確に相手のチャンスの芽を潰す地上戦でも、高いクオリティを発揮できるディフェンスリーダーの出来が、この一戦の勝利へのカギを握ってくることは間違いない。
両チームの前半戦の対戦は、5月11日に行われた青森山田ホームの第7節。38分に井上愼太が記録した先制点が、そのまま決勝点となり、青森山田が1-0で勝利を収めている。
2011年にプレミアリーグが創設された時の、いわゆる“オリジナル20”に名前を連ねていた両雄の激突。それぞれ残留を期す浦和ユースと、逆転優勝を狙う青森山田がぶつかり合う好カードは、絶対に見逃せない。
青森山田高校・月舘汰壱アブーバクル
文:土屋雅史
土屋 雅史
1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
【先行】高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第20節-2 FC東京U-18 vs. 鹿島アントラーズユース
11月30日 午前10:50〜
-
FIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025 準々決勝-1 オーストリア vs. 日本
11月21日 午後9:15〜
-
日本トリムPresents 第17回全国女子選抜フットサル大会 ~トリムカップ2025~ 決勝
11月30日 午後2:00〜
-
FIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025 ラウンド16 北朝鮮 vs. 日本
11月18日 深夜12:00〜
-
高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第20節-1 流通経済大学付属柏高校 vs. 柏レイソルU-18
11月29日 午後1:50〜
-
FIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025 決勝 ポルトガル vs. オーストリア
11月27日 深夜12:45〜
-
サッカーニュース Foot! 超高校サッカー通信 Presents 高円宮杯U-18プレミアリーグ 土屋雅史の深掘りレポート2025 #19
11月27日 午後9:30〜
-
【限定】ロングハイライト・高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 WEST 第20節-3 神村学園高等部 vs. サガン鳥栖U-18
12月2日 午後8:00〜
J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!
