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サッカー フットサル コラム 2024年9月13日

進撃の大津に立ちはだかるのは若鯱!2位と首位が相見えるビッグマッチ! 名古屋グランパスU-18×大津高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第14節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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名古屋グランパスU-18・杉浦駿吾

プレミアリーグWESTは第14節にして、今シーズンの趨勢に大きな影響を与えそうな一戦がやってきた。2位の名古屋グランパスU-18と首位の大津高校が、8ポイントの勝点差で激突するビッグマッチ。独走状態に入りつつある火の国の昇り馬を、名古屋の若鯱が止められるのかが、今回最大の焦点だ。

前節の名古屋U-18は、最下位に喘ぐ鹿児島城西高校をホームに迎え、4-1というスコアで勝ち切った。31分にPKで杉浦駿吾が先制弾を挙げると、45+3分に大西利都が2点目をゲット。後半終盤にも杉浦と神田龍が追加点を叩き出し、その後に1点を返されたものの、きっちりと勝点3を積み上げている。

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一方、大津高校の前節はサガン鳥栖U-18とアウェイで対峙。押し気味に進めていた前半はPK失敗もあってスコアレスで推移したが、57分に清水エスパルスへの入団内定が発表された嶋本悠大のFKから、野口悠真が先制点をマーク。さらに71分には嶋本が自ら獲得したPKを沈める。終盤には1失点を喫しながら、そのまま2-1でゲームクローズ。これでリーグ戦9連勝と、快進撃が止まる気配はない。

なお、名古屋U-18の大西と大津の村上慶は、12日から16日まで開催されている『国際ユースサッカーin新潟』に臨むU-17日本代表に選出されているため、今節の試合に出場しないことが決まっている。

名古屋U-18で好調をキープしているのが、来季からのトップチーム昇格が内定している杉浦駿吾だ。前述したように鹿児島城西戦では2得点を記録。前半戦のラストゲームとなった神村学園高戦でも2点を奪っていたため、プレミアでは2試合連続でのドッピエッタとなり、リーグ戦通算では8ゴール。得点ランキングでも5位タイに付けており、得点源としての役割をきっちりと果たしている。

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今季はトップでの活動にも多く参加しており、自分の中での基準もより高くなっている様子。「違いを見せることもそうですけど、攻撃面で自分がこのチームを引っ張っていかないといけないなとは思っていますし、10番を背負っていることも大きなプレッシャーがある中で、そこはそのプレッシャーを楽しめています」。リーグ最少失点を誇る相手に、どれだけこの10番が暴れ回れるかが、そのまま勝敗に直結することは間違いない。

ホームチームの守備のキーマンには、年代別代表の常連でもある森壮一朗を推したい。今シーズンは3バックの左センターバックを務めることが多かった中で、鹿児島城西戦では右センターバックでの起用に応える好パフォーマンスを披露。1対1も含めた守備での躍動はもちろん、攻撃の基点となるアグレッシブさも光っていた。

森もプレシーズンにはトップチームのキャンプに帯同し、永井謙佑やキャスパー・ユンカーらとのマッチアップから大きな刺激を得ることに成功した。「去年からプレミアで活動させてもらってきた中で、自分が中心選手だと思ってやっていれば、学年なんて関係ないと思いますし、自分が後ろの絶対的存在になるという強い覚悟と高い意識を持って今年は臨んでいます」。ゴールが生まれた時には真っ先にスコアラーへ駆け寄る姿も印象的な元気印。得点ランキングトップに立つ大津のストライカー、山下景司とのマッチアップも今から非常に楽しみだ。

プレミア初制覇へと邁進する大津の中でも、コンバートされた“1.25列目”で違いを見せ付けている兼松将の攻撃性が際立ってきた。昨シーズンはボランチのレギュラーとしてリーグ戦19試合出場2得点という数字を残したが、今季は既に6ゴール。前線でコンビを組む山下との補完関係も高く、184センチの長身から繰り出すヘディングも大きな武器に、常に相手へ失点の脅威を突き付けている。

「去年はプレミアやいろいろな試合に1年を通して使ってもらったことで、前を向ける回数や、背後へ走ったり、スペースを見つけてパスを出したりということが増えたかなと感じています」というボランチでの経験を、そのままフォワードに近い位置で十全に生かしているのも頼もしい。シーズン開幕前に「去年は守備で結構目立っていたのかなと思うんですけど、個人としてはゴールの数を増やしていきたいです」と話していた有言実行の6番が飛び込む“ゴール前”には、要注目だ。

タレントの揃う大津の中でも語り落とせない確かな実力者が、ここまでプレミア全試合にスタメン出場を続けている大神優斗だ。左サイドバックに田辺幸久(現・法政大)が君臨していた昨季は、右サイドバックの位置で19試合に登場。今季のキャプテンを任されている五嶋夏生、昨季のキャプテンだった碇明日麻(現・水戸ホーリーホック)に次ぐチーム3番目の出場時間を誇り、堅実なプレーでチームに安定感をもたらしていた。

1対1の強さはもちろん、特筆すべきは90分間上下動し続けられる圧倒的な走力。「試合終盤になっても攻撃参加できるところは特徴だと思います。練習から走っていますね(笑)。みんなとは違って上手さが特徴ではないので、相手が嫌なことをやることは常に意識していますし、去年よりはスプリント回数も5回以上は増えていて、毎試合20回を目標にやっています」。プレミア屈指の左サイドバック、大神の献身的なプレーにも大いに注目してほしい。

上り調子の名古屋U-18と、進撃の大津がおなじみのトヨタスポーツセンターでぶつかる90分間は激闘必至。プレミアリーグWESTの分水嶺となり得るこのゲーム、絶対に見逃せない。


大津高校・大神優斗

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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