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サッカー フットサル コラム 2023年10月10日

常勝軍団を支える“無印”のリーダー。青森山田高校・菅澤凱が目指すのは「日本一のサイドバック」 高円宮杯プレミアリーグEAST 青森山田高校×川崎フロンターレU-18マッチレビュー

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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もともとリーダーシップは持ち合わせているタイプだが、その出し方のお手本として2人の“先輩”の背中を思い出しているという。

「シーズンが始まる前は結構チームメイトにいろいろ言っていたんですけど、逆に『厳しく言い過ぎたかな』という感じがあって、(松木)玖生さんも1年目に一緒にやらせてもらっていた時に、プラスの声掛けをしていた気がしたので、そこももう1回自分で振り返ったんです」

「自分たちの代は考えてできるヤツが多いので、私生活の面でもしつこく言うこともないですけど、締める時は締めるというのは誰かしらがやるべき役割で、自分は(宇野)禅斗さんがそういう役割をしていたのを間近で見させてもらっていたんです。あの人はどんな時でもチームのためにやっていましたし、ああなれるようにやっています」。

2年前に伝説を打ち立てた“三冠世代”の松木玖生(FC東京)と宇野禅斗(FC町田ゼルビア)。憧れとも言い換えられる2人を掛け合わせたような存在感を出すことは、常に意識しながら最上級生のシーズンを過ごしてきた。

加えて、菅澤はポジションでも自分と折り合いを付けてきている。以前から本職はボランチだったが、新チームになって起用されているのは左サイドバック。3月には「自分としては『まだボランチもできるぞ』ということは見せていきたいですけど、サイドバックでやるべきことをまだまだやれていないので、そこをしっかりやった上で、新しい6番像を作れたらなとは思っています」と複雑な心境を口にしていたのが印象深い。

だが、今のプレーぶりからは、もはやサイドバックに振り切った潔さすら感じさせる。「やっぱりサイドバックは難しいですし、ずっとやっていたのでボランチの方がやりやすいという部分はありますけど、今は左足もどんどん蹴れるようになってきていて、サッカー選手としてはプラスになると思いますし、もう高校ではサイドバックをしっかりやり切ると決めているので、やるからには日本一のサイドバックを目指しています」。

勝利を収めた川崎U‐18戦の試合後に全部員で作った勝利の円陣でも、ど真ん中で大声を張り上げていたのはこの男だった。リーダーシップの取り方も、覚悟を決めたサイドバックとしてのスタイルも、その存在感は唯一無二。菅澤が発するパワフルなエネルギーは、きっと本人が思っている以上に大きな影響を、青森山田に、そしてそこで戦うチームメイトに与えているはずだ。

ゴールを決めた菅澤は応援席に向けてガッツポーズ!

ゴールを決めた菅澤は応援席に向けてガッツポーズ!

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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