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サッカー フットサル コラム 2023年7月21日

女子W杯がいよいよ開幕。なでしこJ・初戦は清水梨紗とザンビアのエースのマッチアップに注目

サッカーニュース by 松原渓
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 FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023が、7月20日に開幕。なでしこジャパンは22日の初戦でザンビアと対戦する。

「ワールドカップは本当に初戦が大事ですし、ここのスタートがワールドカップの流れにどう響いていくかっていうのは、2019年の(前回)大会でも経験しています。チームとしてもいい状態にはなってきているので、誰が出てもザンビアに勝ちに行く気持ちでいます」

 初戦を2日後に控えた練習後、DF清水梨紗はゆっくりとした口調で自分に言い聞かせるように言った。
 2019年の前回大会は、初戦でアルゼンチンと対戦。11人で自陣を固め、「勝ち点1」を取りにきた相手に苦戦を強いられ、結果はスコアレスドローに終わった。点が取れない焦りもあってか、3枚のイエローカードが提示される“おまけつき”だった。

「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がいい意味で出ることもあるし、難しい状況になり得ることもあるので、やっぱり先制点がすごく大事。焦ることはないですけど、やっぱりそこが鍵になってくるのは間違いないと思います」

 初戦の結果が大会の流れを決める。そして、W杯の舞台では世界ランクはあまり意味をなさないことも清水はよくわかっているのだろう。FIFAランク11位のなでしこジャパンに対して、ザンビアは77位。だが、大会前の親善試合でザンビアは世界2位のドイツを3-2で破った。22日の初戦でも、番狂わせを虎視眈々と狙っているはずだ。

 日本にとっては、ザンビアの攻撃を牽引する23歳のバーバラ・バンダというスピードスターが脅威になる。アバウトなロングボールでも、卓越した脚力で一気にゴールまで持ち込んでゴールをこじ開ける。この要注意人物を、誰が止めるのかーー。そのエースキラー候補として、清水に期待がかかる。

海外挑戦で磨かれた1対1

 代表歴は6年目に突入した。2019年のワールドカップと2021年の東京五輪でも各4試合にフル出場し、強豪国の強力なサイドアタッカーと対峙してきた。さらに、2022年8月には古巣の日テレ・東京ヴェルディベレーザから、イングランドのウェストハム・ユナイテッドFCウィメンに移籍。加入後すぐにレギュラーに定着し、各国の代表クラスが集まるヨーロッパのトップリーグで1対1の強さを磨き上げた。

「相手と対峙した時に、1対1をどう始めれば自分が優位に立てるかを常に考えながらやってきました。ブラジルの選手はテクニックがありますし、ヨーロッパの選手は縦に速い選手もいるので、ワールドカップでは相手によって間合いも変えながら、挑戦を楽しみたいと思います」

 さまざまなポジションでプレーできる柔軟性も強みだ。ウェストハムでは4バックの左右サイドバックと3バックの右も経験。なでしこジャパンでは3-4-2-1の右ウイングバックが定位置だったが、今大会に向けた練習では3バックの一角に入ることも。
 14日のパナマ戦では代表2ゴール目を決めて攻撃センスの高さも見せつけたが、スピードと経験値を考えれば、ザンビアのエースキラーは清水が適任に思える。だが、清水自身、バーバラ・バンダのプレーを映像で見て脱帽したと言う。

「恐ろしいな、と思うレベルのスピードですし、独特なリズムもあって、反転してからの速さもある。背後のケアは、頭の中で考えている何割も増やさないといけないと思います」

 実感とともに、相手へのリスペクトを込めた言葉にも聞こえた。

 毎日コツコツ積み上げることに喜びを感じるという清水の座右の銘は「努力の分だけ花が咲く」。さまざまな試練を乗り越えて掴んだ2度目のW杯の切符。ワールドカップとオリンピックで悔しい思いを重ね、結果の重みを痛感してきたからこそ、2011年以来の頂点を見据えて最後まで粘り強く戦うつもりだ。

文・写真:松原渓

松原渓

松原渓

女子サッカーの最前線で取材し、国内のなでしこリーグはもちろん、なでしこジャパンが出場するワールドカップやオリンピック、海外遠征などにも精力的に足を運ぶ。自身も小学校からサッカー選手としてプレーした経験を活かして執筆活動を行い、様々な媒体に寄稿している。

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