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サッカー フットサル コラム 2023年7月4日

若手も使って湘南の挑戦を一蹴した横浜 フル出場の藤田譲瑠チマは“片鱗を見せる”に留まる

後藤健生コラム by 後藤 健生
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こうして、若手選手も活躍した横浜の試合。僕が注目していたのは、3点目の起点を作った藤田譲瑠チマだった。

今年21歳になった藤田は、東京ヴェルディ時代の2019年に17歳でJ2リーグデビューを飾った当時から注目していた逸材だ。

デビュー当時は、守備力の高いMFだった。

特長は、その身体能力だった。身長は175センチというから、それほどパワーのある選手ではない。優れているのはバランスを取る能力。バランスを崩したかと思っても、倒れずにプレーを続けることができる。あるいは、倒れてもすぐに起き上がることができるのだ。

そうしたアジリティーを生かしての対人能力が非常に高い。相手に体を寄せて、倒れたりバランスを崩さずにボールを奪うことができるから、奪ったボールを保持してすぐに展開することができるからだ。

そして、J2リーグでの試合に慣れてくると、藤田はその攻撃能力も発揮していった。

奪ったボールを持って、そのまま強引に突破を試みたり、スペースを見て的確なタイミングでボールを展開する。

そんな、好守両面で優れた才能を持つ藤田を見て、僕はいずれ日本を代表するようなMFになるのではないかという期待を抱いていた。フランスのエンゴロ・カンテのようなプレーヤーになってもらいたいと思ったものだ。

ある人が藤田のことを「梶山陽平のようだ」と評したのを聞いたことがある。

梶山は、FC東京のアカデミーで育った同クラブ生え抜きの選手。テクニシャンでボールを持ったら奪われることがなく、スルーパスを駆使して攻撃を展開する能力が非常に高い選手だった。

ただ、ケガに泣かされたことと、守備の意識が低かったことで、年代別代表の常連だった梶山はフル代表で活躍することはなかった。

その人は藤田の攻撃面、広い視野を持って展開する能力を見て「梶山のようだ」と表現したのだ。そう、藤田譲瑠チマは“守備能力の高い梶山”なのである。

藤田にはコンスタントにではないが年代別日本代表からも声がかかり、2021年の東京オリンピックの際に、「トレーニングパートナー」として招集され、また、2022年にはE-1選手権に出場する国内組だけで構成された日本代表に招集された(この時の日本代表には横浜F・マリノスから多数の選手が招集された)。

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