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サッカー フットサル コラム 2023年5月19日

前半戦の大一番!優勝を狙う両者の生田決戦!川崎フロンターレU-18×青森山田高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第7節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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川崎フロンターレU-18・岡崎寅太郎

昨シーズン王者の川崎フロンターレU-18が、勝ち切れない。開幕からの6試合で3勝2敗1分けの4位と、決して悪いスタートではないものの、第2節の流通経済大柏高校と第5節の市立船橋高校戦は、いずれも後半アディショナルタイムに追い付かれ、勝ち点2を失った。

必勝を期した前節の昌平高校戦も、前半はほとんど持ち味を出せないままに1点のビハインドを負う。後半開始から投入された柴田翔太郎のアグレッシブさがアクセルとなり、その柴田が自ら奪ったPKを沈めていったんは追い付くも、セットプレーから失点を喫して結果は今季初黒星。今回のホームゲームに3試合ぶりの勝利が懸かる。

一昨シーズン王者の青森山田高校は、好調を続けている。アウェイゲームとなった開幕戦で柏レイソルU-18を5-0と撃破すると、横浜F・マリノスユースも2-0、旭川実業も3-0で下し、10得点無失点という驚異的な数字を叩き出して3連勝を飾ってみせる。

第4節のFC東京U-18戦にこそ競り負けたが、激しい風雨の中で行われた大宮アルディージャU18戦に逆転勝利を収めて連敗回避。ホームで戦った前節の流通経済大柏高校戦も、覚醒したストライカー・米谷壮史が2ゴールの活躍を見せ、2-1で再び連勝を達成。勝ち点15を積み上げ、首位を快走している。

これ以上は負けられないシチュエーションで、首位の難敵をフロンタウン生田で迎え撃つ川崎U-18のキーマンとして挙げたいのが、9番を背負う岡崎寅太郎だ。EASTを制した昨シーズンもリーグ戦で8ゴールを記録し、サガン鳥栖U-18と対峙したプレミアリーグファイナルでも、国立の舞台でゴールを記すなど、その得点感覚はチームの大きな武器になっている。

ポジションも1.5列目的な立ち位置から最前線へと移り、よりゴールに近い位置でのプレーが可能に。今季もここまで4得点を重ねているが、その能力を考えればもっと獲っていてもいいはず。「9番は1年生の時に目標としていた田中幹大くん(中央大)と季晋くん(五木田季晋・日本大)が付けていましたし、点を獲らなきゃいけない番号だと思っています」と語る9番のストライカーの爆発が、勝利のカギを握ることに疑いの余地はない。

リーグ最少の4失点と堅守を築いている青森山田の中で、キャプテンを託されているのがセンターバックを務める山本虎だ。青森山田中時代から逸材として期待を集めてきたものの、入学後はケガにも苦しみ、なかなか思うような成果を残せず、最高学年となった2023年に「個人としてもチームとしても結果を出さないといけない1年」と意気込んでいる。

持ち味は左右両足で操る高精度のフィード。今季のチームも右に杉本英誉、左に川原良介と強力なサイドアタッカーを取り揃えており、サイドに振り分ける山本のパスがそのままチャンスに結び付くこともあれば、そこから“伝家の宝刀”とも言うべきロングスローの機会を得ることも。山本の静かなるリーダーシップと、対角に打ち込むフィードには是非注目してほしい。

さらに見逃せないパフォーマンスを続けているのが、EASTの得点ランキングトップに立つストライカーの米谷壮史だ。開幕戦でいきなりハットトリックを達成すると、以降もコンスタントに得点を積み重ね、第6節終了時で早くも8ゴールを奪取。無得点に終わったのはFC東京U-18戦のみであり、実に5試合でチームに歓喜をもたらしている。

「ゴールを獲るポイントに必ずいる、嗅覚のある選手」と正木昌宣監督も認めるように、ペナルティエリア内でのポジショニングも抜群。自身について「そんなに飛び抜けた能力があるわけではない」と口にしながらも、「1試合で1点獲るだけで満足してはダメかなと思います」と言い切る強気なメンタルも魅力的。青森山田の11番がゴール前で発揮する“嗅覚”は、やはりこの試合でも見逃せない。

現在の両者の勝ち点差は4。今後も優勝争いを繰り広げていくことが予想される2チームだけに、これ以上ポイントを離されたくない川崎U-18と、アウェイでライバルを叩いておきたい青森山田という構図も、激闘を予感させる。どんな結果になろうとも、日曜日のフロンタウン生田で、世代最高峰の戦いが繰り広げられることだけは保証したい。

青森山田高校・山本虎

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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