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5月20日に開幕を迎えるFIFA U-20 ワールドカップ アルゼンチン 2023。厳しいアジアの予選を勝ち抜き、ワールドカップへの切符を手繰り寄せたU-20日本代表は、明確に世界一を目指してアルゼンチンへ乗り込んでいる。そんなチームでゴールを奪い続けているストライカー、熊田直紀選手が大会へ向けて今の想いを語る。
――大会のメンバーに選ばれた今の気持ちはいかがですか?
「特別な想いというのはそこまでないですけど、所属チーム(FC東京)であまり結果を出せていない状況の中で選んでいただいたのは嬉しいなと思います」
――かなり周囲から祝福されたんじゃないですか?
「いつも通りですね。そんな特別なことではないと思います」
――ご家族は喜んでくれたんじゃないですか?
「たぶん喜んでくれているんじゃないかなと思います」
――アジア予選(アジアカップ)を突破できたことに対して、自分が貢献した手応えはいかがですか?
「得点で言ったら、得点王で帰ってこられて、結果だけ見ればいいかなと思うんですけど、やっぱりアジア1位で帰ってくることができなかったという部分はありますし、チームとしてアジア1位を目指していたので、最後に勝てなかったのはみんなの責任でもありますし、前線の自分の責任でもあるのかなと思っています」
――2ゴールを決めた初戦の中国戦で、大会全体の自分の勢いが付いたイメージもありましたか?
「いや、そういうわけではないですけど、常にどんな結果を出しても、どんな状況でも、自分の中で謙虚にやるということは決めているので、あの試合で何かが変わったというのはあまりないかなと思います」
――大会得点王と通算で5ゴールという結果自体に関してはいかがですか?
「全然こだわりはないですね。凄いとは思わないですし、自分の中ではもっと決められたと思うので、本大会ではもっと活躍できるように頑張りたいです」
――そのスタンスは昔から全然変わっていないですね。
「常に満足することはないですから」
――今回のU-20ワールドカップが開催されるアルゼンチンのイメージはいかがですか?
「国で言ったら、サッカーが強いというイメージがあるんですけど、いろいろな人からグラウンドはあまり良くないと聞いているので、ある程度把握はしているかなと思います」
――アルゼンチンの選手と言えば誰をイメージしますか?
「それはやっぱりメッシじゃないですか(笑)」
――初めて挑む世界大会ということに関して、ご自身の中で特別な想いはありますか?
「いや、あまり考え過ぎないようにしていますね。そんなワールドカップだからという想いは、あまりないです」
――チーム全体の世界大会に向けた高いモチベーションは感じますか?
「アジアカップでもチームが1つになって頑張ってきましたし、あれ以上の気持ちというのを絶対にみんな持っていると思うので、気持ちの部分ではみんな想いがあると思います」
――世界中の人が見てくれる大会だと思いますが、世界に対するアピールという意味ではこの大会をどう位置付けていますか?
「点を獲るだけですね。点を獲って、チームを勝たせるという仕事だけに徹したいと思っています」
――そこもいつも変わらないですね。
「はい。変わらないです」
――最初にチームが立ち上がってから、タイミングが合わなくて合流できない時期も続きましたが、その経緯も含めて、このチームに対する想いはいかがですか?
「しっかりチームのリーダーになって、チームを引っ張っていければ一番良いですけど、そういうタイプでもないですし、アジア予選では味方のおかげで5得点決められたと思っているので、次は自分がチームを救えるような形でプレーできたらなと思います」
――U-20日本代表は同世代が集まるチームですが、そういう意味での楽しさはチームで活動していて感じますか?
「もう慣れましたね。そんな緊張とかというのはなく、みんなと話せるようにはなっています」
――特に仲の良い選手はいますか?
「一番喋るのはエスパルスの菊地脩太ですね」
――何を話すんですか?
「何でも話しますよ(笑)」
――チームの中では自分はどういうキャラクターだと思います?
「こっちに、FC東京にいる時と同じだと思います」
――それはどういうイメージですか?
「そんなに自分から話したりするキャラではないかなと思います」
――冨樫監督が会見の中で世界一という目標に言及していましたが、改めてU-20ワールドカップに向けての意気込みを聞かせてください。
「グループステージをまずしっかり勝ち進んで、どのチームもアジア予選よりは強いチームが上がってきていると思うので、1試合目からしっかり勝って、まずはグループステージを突破して、個人としても結果を残していければなと思います」
――何点ぐらい獲ってくれますか?
「言えないですね、それは(笑)」
――いっぱい獲ってくれると(笑)
「頑張ります」
文:土屋雅史
土屋 雅史
1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。
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