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浦安は、ピヴォ(トップ)にガリンシャ、フィクソ(DF)にディドゥダ、アラ(MF)に加藤竜馬と東出修椰を置くセットが強力だが、このセットを抑えられてしまうと苦しい。もう1つのセットのピヴォ、柴山圭吾は前線でしっかりとボールを収めてターンしてシュートに持ち込める優れた選手で、フィジカル的にも強さがあるが、まだ18歳になったばかりの若手だ。
一方の立川は36歳になったベテランのフィクソ皆本晃が、4対1で勝利した1月の名古屋戦でも強力な名古屋の攻撃を封じるとともに決勝ゴールとなる2点目を叩き込むなど健在で攻守の要となっている。好調なだけにパスの回り方も、どの試合でも非常にスムースだし、すべてのセットが同じような力を持っている点でも立川の優位は間違いない。
また、立川は黒本ギレルメ、浦安はピレス・イゴールという、ブラジル出身で日本代表のゴールを守るゴレイロ(GK)を擁しているのも注目点。42歳のイゴールは今でも健在だし、かつては好不調の波が大きかった黒本も最近はすっかり安定感を増している。GKが強力なだけに、ゲームをコントロールしてもなかなか得点に結びつかない展開になるかもしれない。
リーグ戦終盤を連勝でフィニッシュした立川が優位に立っているのは間違いないが、短期決戦だけに、何が起こるかわからない。浦安が1戦目をものにすれば、「勢い」は一気に逆転する可能性もある。
準決勝の勝者は、プレーオフ決勝でリーグ戦首位の名古屋に挑戦する。
準決勝と違って、5試合制で行われる決勝では首位チームにアドバンテージはなく、3勝したチームが2022/23シーズンの優勝チームとなる。
ただ、実力的に言えば名古屋が圧倒的な優位にあることは間違いない。
1月14日の第19節で立川が勝利したように、もちろん、名古屋の優位も絶対ではない。
この試合では立川が激しい守りを見せて名古屋の攻撃を封じ込め、前半は名古屋にリードを許したがセットプレーから得点して逆転。立川の激しいプレッシャーに名古屋はチーム全体が苛立って、退場者を出してことで流れを奪われてしまった。名古屋にも“死角”があることを気づかせた試合だった。
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