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サッカー フットサル コラム 2022年9月30日

日本一のチームメイトが迎える因縁の再会~セカンドラウンド~。履正社高校×ガンバ大阪ユースマッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第16節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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ジュニアユースから昇格したG大阪ユースの選手たちも、このままで終わっていいはずがない。とりわけ奮起が期待されるのはトップチーム昇格が発表された南野だ。既に今シーズンのJ1で4試合に出場。昨年王者の川崎フロンターレ戦ではスタメンも経験したストライカーは、まだプレミアで2ゴールしか奪えていないのだ。

ジュビロ磐田U-18をホームに迎えた前節は1-3で敗れたものの、試合終了間際にやはりかつてのチームメイトでもある森脇から、執念の1点をもぎ取った南野は「3点も入れられて、サポーターも応援してくれている中で、少しでも見てくれている人への感謝の気持ちを出すことが選手の仕事だと思うので、最後まで諦めない気持ちを持ってやりました」という言葉を残している。この男の爆発が、今節の履正社戦の勝利のみならず、降格回避に向けても必要不可欠であることは言うまでもないだろう。

その南野と相対するのが、履正社のディフェンスリーダーを託された加藤だ。ジュニアユース時代にも最終ラインで存在感を放っていたクレバーな守備者は、今シーズンのプレミアでもここまで全15試合にフル出場を果たしており、世代屈指のアタッカーたちと兵刃を交えてきた。また、インターハイでは高校ナンバーワンストライカーの呼び声高い神村学園高校の福田師王とも互角以上に渡り合い、確かな実力を証明している。

プレミアは平野直樹監督も「ワンプレーのミスを逃してくれない、そのクオリティだから嬉しいんだよ」と語るように、常に気の抜けない状況を90分に渡って強いられ続けるステージだ。そこで1350分間の時間を重ねた経験値が、加藤を一回りも二回りも成長させていることは間違いない。履正社で過ごした時間の意味を、かつてのチームメイトたちに見せ付けるための舞台は整った。

G大阪ユース対磐田U-18の試合後には、印象的なシーンがあった。1つの定位置を巡り、ジュニアユース時代の3年間で切磋琢磨した足立と上西駿大、森脇が楽しげに談笑すれば、ゴールを巡って激しくやり合った南野と森脇も、笑顔で語り合う。試合が終われば、そこには濃厚な時間をともにした者だけが持ち得る友情だけが残る。

おそらく履正社とG大阪ユースが激突する一戦にも、タイムアップの後には楽しみな光景が待っている。ピッチ内で繰り広げられる90分間はもちろんだが、この試合は同じボールを追い掛けた絆で結ばれたサッカー仲間が織り成す“笑顔の再会”にも、是非注目してほしい。

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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