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サッカー フットサル コラム 2022年9月20日

世界最強ブラジルに連敗したフットサル日本代表。今の力では守備を強化して食い下がるしかないのか……

後藤健生コラム by 後藤 健生
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第1戦、第2戦でゴールを決めたフットサル日本代表キャプテン オリベイラ・アルトゥール ©Noriko NAGANO

第1戦、第2戦でゴールを決めたフットサル日本代表キャプテン オリベイラ・アルトゥール (C)Noriko NAGANO

だが、残念ながら、今の日本チームの状況ではブラジルに勝つことは難しいだろう。

次のワールドカップでブラジルやスペインというトップチームと戦って、それを倒せるようになるのか……。すべては、アジアカップの後に、どれだけ世界のトップクラスと戦う経験ができるのかにかかっている。

現在の日本代表のメンバー構成はブラジル出身で日本国籍を取得した経験豊富な選手と日本人の若手選手の混成となっている。

実際、ブラジル戦のスタート時のメンバーもGKの黒本ギレルメ、キャプテンのオリヴェイラ・アルトゥールなど5人のうち4人がブラジル出身選手だった。だが、黒本が36歳、同じくGKのピレス・イゴールは42歳。アルトゥールも32歳。いつまでも彼らに頼ってばかりはいられない。ブラジル戦では20歳の金澤空や18歳の原田快がのびのびとプレーしていたのが救いだったが、将来、本当にブラジルと真っ向勝負するようになるためには、若い能力の高い選手を育てていくしかない。

かつては、11人制のサッカーでもブラジルには手も足も出ない状態だった。それほど大差を付けれることはなかったが、それはブラジルが大量点を目指したりしなかったからに過ぎなかった。

ところが、今年の6月に国立競技場で対戦した時には、日本代表は攻撃面ではほとんど通用しなかったものの、守備や中盤ではブラジルを苦しめることができるまでに成長の跡を示すことができていた。

Jリーグ発足から30年。若い選手を育成し、そして若い選手たちがヨーロッパに渡って「個の力」をさらに高める努力を続け、ブラジルとの差を一つひとつ詰めてきた結果である。

フットサルの世界でも、将来ブラジルに勝つことを目標にするなら、Fリーグをさらに活性化し、若手選手の育成に取り組む地道な努力を続けるしかないだろう。

もちろん、実力差があるからといってブラジルを相手に勝負を諦めることはない。「勝ちに行く」という木暮監督の取り組みは支持したい。

松江での試合の3日後に愛知県豊田市で行われた2戦目はスコアこそ第1戦と同じ1対5だったものの、守備の意識を徹底したことによって0対1のスコアでハーフタイムを迎え、30分過ぎまで「1点差」を維持することに成功した。

今の実力で「勝ちに行く」ためには、真っ向勝負では難しい。昨年のワールドカップでそうだったように、とにかく献身的に全員が守備をして食らいついていくのが最良の方法なのだろう。

AFCフットサルアジアカップクウェート2022壮行セレモニー (C)Noriko NAGANO

文:後藤健生
写真:Noriko NAGANO

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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