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サッカー フットサル コラム 2021年9月26日

波乱なきラウンド16を経て出そろった8カ国、準々決勝で注目される2つの再戦〈FIFA フットサル ワールドカップ リトアニア 2021〉

サッカーニュース by 河合 拓
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リトアニアの3都市で行われてきたFIFAフットサルW杯リトアニア2021も、決勝ラウンドに入って、カウナスとヴィリニュスの2都市での試合開催となった。我らが日本代表はラウンド16で優勝の筆頭候補であるブラジル代表と対戦。FP星翔太が先制点を挙げるなど、善戦をしたもののあと一歩及ばずに2-4というスコアで敗れている。

この日本とブラジルの試合を含め、ラウンド16ではいくつかのゲームが接戦となった。しかし、最終結果を見れば、日本に逆転勝利したブラジル然り、パラグアイに後半開始の時点で1点をリードされながらも怒涛の6ゴールを記録した前回王者のアルゼンチン然り、強豪がしっかりと勝ち上がっており、波乱はなかった。実際に世界ランキング1位から7位までがこのなかに入っており、今大会に出場していない世界ランク8位のイタリアに代わって同14位のモロッコが、準々決勝ではブラジルと対戦することとなる。

アルゼンチン代表

過去の大会を振り返っても、世界のトップチームだけが残り、その多くがチームの最高潮が来るように照準を合わせるここからの試合は、これまでの戦いとは別次元のものとなる。どの試合も見応えがあることは間違いないが、そのなかでも前回大会の決勝と同じカードとなったロシア(世界ランク4位)とアルゼンチン(同3位)の対戦、そしてスペイン(同1位)とポルトガル(同6位)の試合に注目したい。

ロシア代表

ロシアとアルゼンチンでは、それぞれ9選手が前回大会に続いて出場している。アルゼンチンは、前回大会を優勝に導いたディエゴ・ジュストッシ監督が退任し、アシスタントコーチを務めていたアルゼンチン代表OBのマティアス・ルキックス監督が昇格。組織的なチーム作りを継承している。彼らが5年前に世界を制すことができた大きな要因の一つが、不屈の闘志だ。精神的な綻びが結果に出やすいフットサルでは、ゴールを奪われると、その影響から失点を繰り返すチームが少なくない。だが、アルゼンチンは「やられた」と肩を落とす前に「やり返す」スイッチが入るタイプのチームだ。この失点後の逆襲力にはぜひ注目してほしい。

またロシアでは、前回大会の決勝でもハットトリックを達成した攻撃のキーマンFPエデル・リマが出場できるかどうかがポイントになる。ここまで負傷で離脱していたエデル・リマは出場時間がない。リトアニア入りしているピヴォにとって、ここまで世界最高峰の舞台でプレーできていないのはマイナスだ。それでも、最前線でボールを収め、独力でゴールをこじ開けられるエースがプレー出来れば、戦力アップにつながる。一方、38歳となったFPロビーニョは健在。個人技に優れるレフティをあえて孤立させ、1対1を仕掛けさせる戦術は、アルゼンチン戦でも使われるはず。ビッグトーナメントのたびに、「ダークホース」に挙げられるロシアが、リベンジのチャンスを生かせるか。

スペイン代表

もう一つの注目カードスペイン対ポルトガルは、欧州の頂上決戦と称して差し支えないカードだ。実際、2018年に開催された欧州選手権(EURO)の決勝では、この2チームが対戦して、ポルトガルが3-2で試合を制して優勝に輝いた。メジャー大会でポルトガルがスペインを破ったのはこの時が初めてだが、この経験をしている10選手が今回もメンバー入りをしている。フットサル版のバロンドールを過去最多6度受賞しているFPリカルジーニョもキャプテンとしてプレーを続けており、延長戦までもつれたラウンド16のセルビア戦(4-3)でも、先制点を記録した。キャリアのピーク時ほどの圧倒的な個の力を示せてはいないが、世界最高峰のテクニックを、より周囲を生かすことに仕えている。

ポルトガル代表

時刻に世界最高のリーグがあるスペインは、そこで揉まれ、鍛え抜かれた選手たちがそろっている。ブラジルのように一人で局面を打破しきれる飛び抜けた個の存在はないが、組織力はナンバーワンだろう。ラウンド16ではチェコ代表と対戦。得点シーンでは堅守を誇るチェコを相手に簡単にゴール前までボールを運び、前半だけで4ゴールを奪って5-2の勝利を収めている。バルセロナのキャプテンを務めるFPセルヒオ・ロサーノが負傷により、今大会を欠場したことは大きな痛手だが、チェコ戦でもパワープレー返しのゴールを決めたベテランのFPカルロス・オルティスを中心にまとまりのある戦いを見せている。スペインは過去に優勝した2000年、2004年大会でも、大会の途中でポルトガルを破っている。この大会でも、吉兆の兆しとなる勝利を隣国から挙げることができるだろうか。

文:河合 拓

★「FIFA フットサル ワールドカップ リトアニア 2021」
9/12(日)~10/3(日) J SPORTSで日本戦&決勝トーナメントの全試合生中継。
J SPORTSオンデマンドでは全52試合LIVE配信

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河合 拓

1980年生まれ、出身地のない転勤族。
フットサル情報サイト「Futsal X」発起人。大学在学中の2002年よりフットサルの取材を開始。フットサル専門誌、サッカー専門誌の編集者を経てフリーランスに。
民間大会からワールドカップまで、幅広く取材。個サルで減量を試みる。

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