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つまり、失点の場面を振り返っても、やはり完全に崩されたのは1点目と2点目だけだったのだ。
一方、日本の得点は前半5分の1点目が前線で室田祐希と西谷良介がプレッシャーをかけて作ったこぼれ球を星翔太がミドルレンジから決めたもの。同7分の2点目がCKからのボールを逸見勝利ラファエルがボレーで叩いたもので、どちらも文句のつけられない連続ゴールだった。
完全に崩し切れなくても得点するパターンを持っていたスペインと、枠内シュートで上回ったものの、2点目を決めた7分以降、得点を生み出すことができなかった日本の決定力の差、あるいは試合運びの巧拙が勝敗に結びついてしまった。
しかし、高い個人能力を誇る相手に対して40分間高い位置で的確にプレスをかけ続け、奪ってからも正確にパスをつないで前線までボールを運び続けたのだから、たとえ逆転負けを喫したとしても、この日の戦いは大いに誇ってもいい。
さて、日本は初戦でアンゴラを8対4で破っており、2戦目を終えて勝点が3。得失点差も+2と悪くない数字である。
もちろん、まだ何も手にしたわけではない。9月21日(日本時間20日深夜0時)開始のパラグアイ戦が決勝トーナメント進出を懸ける大事な戦いとなるのだ。しかし、2戦目終了の段階でパラグアイは勝点は3で日本と並んでいる者の、得失点差は−2。つまり、日本は引き分けても2位以内が確定するし、万一パラグアイに敗れても、僅差での敗戦なら3位での通過の可能性は大きい。
もちろん、スペイン相手に戦い切ったことによる疲労はあるだろうし、次戦はアンゴラ戦、スペイン戦が行われたバルト海に面したクライペダから、内陸の首都ヴィリニュスまでの移動もある。だが、中3日あればリカバリーはできるし、リトアニアは小国なので移動距離は長くはない。そして何よりも、スペイン相手に互角に近い戦いができたことが大きな自信になるだろう。
決勝トーナメント進出に向けて、しっかりと戦い切ってほしいものだ。
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