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サッカー フットサル コラム 2021年6月15日

大宮アルディージャU18、山崎倫が自身の結果で切り拓いていく未来 【NEXT TEENS FILE.|高円宮杯】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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山崎倫

大宮アルディージャU18 山崎 倫 選手

一度スピードに乗られたら最後、もう止めることは難しいと、対峙したディフェンダーは覚悟せざるを得ない。ジャックナイフのように相手陣内を切り裂いていくドリブルには、爽快感すら漂う。「アルディージャの10番は期待される番号なので、去年の柴山昌也選手以上に結果を残しつつ、相手に恐怖を与えられるような選手になって、チームでも絶対的な存在になっていきたいなと思っています」。大宮アルディージャU18のナンバー10。山崎倫は自身の結果で、未来を切り拓いていく。

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小学生時代から、その存在は広く知られていた。埼玉県内の強豪、レジスタFCで3年生から技を磨き、5年生の時には主力として全日本少年サッカー大会に出場。昨年度の高校選手権で山梨学院高のキャプテンとして日本一に輝いた熊倉匠(現・立正大)や、やはり昨年のFC東京U-18でキャプテンを務めていた常盤亨太(現・明治大)といった1学年上の選手に交じり、準決勝で柏レイソルU-12に敗れたものの、3位という成果を得る。

ただ、それに満足しないあたりが、この男のサッカーに懸ける情熱の大きさを物語る。「凄く悔しくて、1年間必死に努力しました」という1年後の全日本少年サッカー大会では、再び埼玉県代表の座を手にすると、準々決勝で柏レイソルU-12にリベンジを果たし、日本一を勝ち獲ってしまう。「自分がやってきた努力が報われたことが凄く嬉しかったので、もっと努力を続けようと思いました」。向上心の塊。その姿勢は18歳になった今でも、全く変わる所はない。

今シーズンはチーム事情もあり、プレミアリーグの序盤戦はサイドハーフでの起用が多かったものの、第4節以降は本来のフォワードに復帰。「フォワードの方がゴールに近くて、パスでもドリブルでもどちらでも行けるし、行けなかったら後ろに下がったり、自由にできるとは思います」と改めて“本職”の楽しさを味わいつつ、自分の結果にもフォーカスし続ける。

市立船橋 vs 大宮アルディージャU18 大宮アルディージャU18 山崎 倫 選手 インタビュー

市立船橋 vs 大宮アルディージャU18 大宮アルディージャU18 山崎 倫 選手 インタビュー

その才能が煌いたのは、アウェイに乗り込んだ第6節の市立船橋高校戦。前半35分に2トップを組む相方の前澤拓城からボールを受けると、GKと1対1に。その瞬間、明確なゴールへのイメージが頭の中に浮かび上がる。

「ドリブルしている時に、『ああ、これはループだな』と。駆け引きは特にしていないですけど、落ち着いてドリブルができて、周りも見えていたので、キーパーが出てくる瞬間を見計らって、上手くループができたことが得点に繋がったと思います」。

完璧なループシュートが、ゴールネットへ吸い込まれる。湧き出てくるアイデアと、それを実現する技術の高さの融合。今シーズンのリーグ戦初ゴールは、自身にとってプレミアリーグでも初ゴール。「だいぶホッとしました」という安堵の笑顔は、偽りのない本心だろう。

5月にはU-18日本代表候補のトレーニングキャンプに参加。年代別の日本代表選出は初めてであり、「トップチームの練習参加も行っているんですけど、それぐらいレベルも強度も高くて、ちょっとビックリしました」と口にしつつ、関東大学選抜相手の練習試合ではきっちり1ゴールをマーク。「想像していた以上に良いプレーができましたし、結果的に1点獲れて、アピールできたかなと思っています」とも。新たなレベルを知る中で、確かな自信を得た。

大宮アルディージャでのプレーも今年で3年目。クラブに対する愛着と感謝は、強い。「凄く良い仲間たちですし、今こうやって自分が10番を付けられているのもコーチだったり、仲間たち、家族に支えられているからなので、アルディージャに入ったのは良い決断だったかなと思っています」。ゆえに、このチームで成し遂げたいことも明確に携えている。

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「個人的な目標とチームの目標としてプレミア優勝はありますし、クラブユース選手権も去年はベスト4で、自分もケガで出られなくて本当に悔しい想いをしたので、タイトルを獲りたいですね。そういう部分を個人としてもチームとしても、もっともっと求めていけたらなと思っています」。

アルディージャのために、そしてチームメイトのために、自分にできることは十分に理解している。ゴールを奪うことが、周囲にもたらす本当の意味を知る男。山崎倫は自身の結果で、未来を切り拓いていく。

文 土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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