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サッカー フットサル コラム 2021年4月28日

まだまだ完成までの道は遠いが……それでも結果を出せる浦和レッズはこれからが楽しみ

後藤健生コラム by 後藤 健生
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これは、個性のある新監督が就任したチームが必ず通る道である。

イビチャ・オシム監督が就任したジェフユナイテッド千葉の選手たちは、最初のうちはオシム監督のサッカーをよく理解できずに、監督に「走れ」と言われていたので仕方なく走っていた。そんな状態が1年以上続いたが、次第に選手たちは何のために走っているのかが理解できるようになり、走ることで楽にプレーができ、自分の個性を発揮できることに気づくようになり、

そして、やがて何も考えずにボールを奪った瞬間に足が動き出すようになっていった。

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が最初にサンフレッチェ広島の監督に就任した時も、ミシャの新しいサッカーの理解は難しく、広島はJ2降格の憂き目を見た。チョウ・キジェ監督の湘南ベルマーレも最初はただ走るだけのチームだったが、選手が入れ替わる中で次第にチョウ監督のサッカーに馴染み、プレーの幅が広がり、応用力がついていった。

リカルド・ロドリゲス監督の徳島ヴォルティスが完成度を上げてJ2優勝=J1昇格にたどり着くまでは4シーズンを費やした。

浦和レッズの現状も、そんな「産みの苦しみ」の時期なのであろう。

いや、シーズン開幕からわずか1か月後の4月に5勝1敗という好成績を残して8位に浮上。けっして良い内容の試合とは言えない大分戦でも(「個の力」を結集した力ずくのサッカーによってではあるが)逆転で勝点3を確保した。開幕前の予想よりも、早いペースで新しいサッカーが浸透しているように見える。

もちろん、これからも山あり谷ありの時間が続くだろうが、近い将来に浦和レッズがどんなチームに生まれ変わるのかを想像しながら見るのは今シーズンの楽しみの一つになってきた。浦和のサポーターにとっても、ある意味でとても楽しいシーズンになるのではないだろうか。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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