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浦和レッドダイヤモンズユース
言わずと知れたJリーグ随一の観客動員数を誇るビッグクラブの下部組織。ユースの試合にも多くのレッズ・サポーターが“聖地”浦和駒場スタジアムに駆けつけて熱い声援を送る。
浦和レッズユース出身の選手としてはロシアW杯に出場して、あのベルギー戦で先制ゴールを決めた原口元気(ハノーファー96)が最も有名だろう。現在の浦和レッズのトップチームではベテランDF宇賀神友弥がユース出身。海外挑戦を終えて今シーズン、浦和に復帰した関根貴大も貴重な戦力となっている。また、東京五輪を目指すU−23日本代表の欠かせぬ戦力となっている橋岡大樹も浦和ユースが生んだ傑作の一人である。
さらに現在18歳のGK鈴木彩艶は、昨年クラブ史上最年少の15歳5か月でプロ契約をして話題になった。2021年に開かれるU−20W杯を目指す日本代表の正GKで、日本サッカー界待望の大型GKとして将来が期待される。
このように多くの選手を生み出してきた浦和レッズユースだが、浦和のトップチームは他クラブから代表クラスの選手を多数補強してきたイメージが強い。今後のクラブの発展のためにはいわゆる「ホームグロウン選手」を増やしていきたいところだ。
その点、現在トップチームの監督を務めている大槻毅はかつて育成ダイレクター兼ユース監督として下部組織に関わっていた指導者だけに、トップとユースの連携を深めて鈴木彩艶に続いて多くの選手をトップ昇格させたい。
2017年にプレミアリーグ昇格を果たした浦和ユース。昨年は過去最高の3位という成績を収めただけに、今年はいよいよ初優勝を目指して戦いたい。監督の池田伸康は浦和レッズや川崎フロンターレで活躍した元Jリーガー。ポジションはMFだった。引退後は浦和の下部組織で長く監督やコーチを務めており、いわばこの年代のスペシャリストだけに、池田監督としても結果を出したいところだろう。
大槻監督のトップチームも今年から4バックをメインに戦っているが、浦和ユースも4バックを採用。トップに昇格した鈴木彩艶以外には年代別代表に選ばれた選手はいないが、ボランチとしてチームをまとめるキャプテンの根岸恵太を中心にチーム一丸となって勝利を目指す。
文:後藤健生
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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