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サッカー フットサル コラム 2018年9月15日

フィリップ・トルシエの思い出 日本人監督だと安心に思える理由とは……

後藤健生コラム by 後藤 健生
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監督の指導法にはいろいろある。ゲーム形式のトレーニングをしながら、笛でプレーを止めて、その場その場で指示を与えるような指導法もある。南米の指導者に多いやり方だ。こういうやり方だと、全体が少しずつ改良されていくので、進歩が実感しやすい。

だが、トルシエのやり方は違った。毎日のトレーニングには一回ごとに狙いがあり、まるで「今日はレッスン1。明日はレッスン2……」といったように積み上げていくやり方だった。

そして、トルシエは最初は例の「フラット・スリー」を中心に、最初は守備ばかりやっていたのだ。だから、ボールを奪ってからどのように攻撃につなげていくのかが、なかなか見えてこなかったのである。もちろん、「自分のやり方はこうなのだ」、「将来はこういう方向でやっていく」ときちんと説明してくれればよかったのだが、トルシエはコミュニケーションがうまい人物ではなかった。

そういったトレーニングが積み重ねられ、ようやくボールを奪ってから、相手陣内にボールを運んでいくプロセス(トルシエが「オートマティズム」と呼んでいたもの)がようやく見えてきたのが2000年の夏だった。だから、その頃になって僕はトルシエに対して信頼を抱くことができたというわけである。

おそらく、トルシエが実績を積んだアフリカの各国でも同じようなやり方をしてきたはずだ。だが、トルシエがアフリカ諸国でどんな仕事をしてきたかは、何も知らなかった。たとえば、アルベルト・ザッケローニのようにセリエAで見てきたような指導者であれば、この監督なら、これからどんなやり方で強化していくのかと想像もできる。だが、一般に、外国人指導者の場合は先が見えないことが多い。

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