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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
いよいよ今週末4月9日(日)に、「北の地獄」、もしくは、「クラシックの女王」と呼ばれる、世界最高峰のモニュメントクラシックのひとつである「第120回 パリ~ルーベ」がフランス北部で開催されます。
昨年はフランス大統領選の影響により日程を1週間後ろにずらしての開催となりましたが、今年は通常の「ロンド翌週開催」に戻っております。
パリ〜ルーベはコロナ禍の影響を最も受けたレースの一つで、2020年は開催中止、2021年は10月開催、そして2022年も1週間あとズレ開催となったため、本来の週での開催は実に2019年以来4年ぶりとなります。
今年のルートは、コンピエーニュを11時25分にスタートし、256,6km全行程のなかに29箇所の石畳区間を含み、その合計距離は50km以上となっています。フィニッシュ地点はお馴染みルーベのヴェロドローム。6時間に及ぶ過酷な戦いとなります。
獲得標高1,329m
パリ〜ルーベ2023 石畳セクター(カントダウン方式/5段階評価)
スタート 0km(COMPIÈGNE)
29 Troisvilles a Inchy 96.3km ☆☆☆ 2,200m
28 Viesly a Quiévy 102.8km ☆☆☆ 1,800m
27 Quiévy a Saint-Python 105.4km ☆☆☆☆ 3,700m
26 Saint-Python 110.1km ☆☆ 1,500m
25 VERTAIN À SAINT-MARTIN-SUR-ÉCAILLON 117.2km ☆☆☆ 2,300m
24 VERCHAIN-MAUGRÉ À QUÉRÉNAING 127.2km ☆☆☆ 1,600m
23 Quérénaing a Maing 129.9km ☆☆☆ 2,500m
22 Maing a Monchaux-sur-Ecaillon 133km ☆☆☆ 1,600m
21 HASPRES À THIANT 139.6km ☆☆☆☆ 2,100m
20 Haveluy a Wallers 153.1km ☆☆☆☆ 2,500m
19 Trouée d'Arenberg 161.3km ☆☆☆☆☆ 2,300m
18 Wallers a Hélesmes 167.4km ☆☆☆ 1,600m
17 Hornaing a Wandignies 174.1km ☆☆☆☆ 3,700m
16 Warlaing a Brillon 181.6km ☆☆☆ 2,500m
15 Tilloy a Sars-et-Rosières 185.1km ☆☆☆☆ 2,300m
14 Beuvry-la-Forêt a Orchies 191.4km ☆☆☆ 1,400m
13 Orchies 196.5km ☆☆☆1,800m
12 Auchy-lez-Orchies a Bersée 202.6km ☆☆☆☆ 2,700m
11 Mons-en-Pévèle 208.0km ☆☆☆☆☆ 3,000m
10 Mérignies a Avelin 214.0km ☆☆ 600m
9 Pont-Thibault a Ennevelin 217.4km ☆☆☆ 1,400m
8 Templeuve - L'Epinette 222.8km ☆ 300m
8 Templeuve - Moulin-de-Vertain 223.3km ☆☆ 600m
7 Cysoing a Bourghelles 229.8km ☆☆☆ 1,300m
6 Bourghelles a Wannehain 232.3km ☆☆☆ 1,100m
5 Camphin-en-Pévèle 236.7km ☆☆☆☆ 1,800m
4 Carrefour de l'Arbre 239.5km ☆☆☆☆☆ 2,100m
3 Gruson 241.8km ☆☆ 1,100m
2 Willems a Hem 248.4km ☆☆☆ 1,400m
1 Roubaix 255.2km ☆ 200m
フィニッシュ256.6km(VÉLODROME)
最初に激しいセレクションが行われるのは名物の「アランベール(セクター19)」。森の中の荒れた直線石畳を抜けると、後半に向けて有利な状況を手に入れた者と不利な状況に置かれた者に2分されます。
次のポイントとなるのは2つ目の5つ星「モンサン=ぺヴェル(セクター11)」。ここを抜けると勝てる選手がかなり絞り込まれてきます。そしてその後は、意外と繋ぎの舗装路などでレースを決めるアタックが決まってしまうこともあるので、フィニッシュまで息を抜くことができません。
最後の5つ星「カルフール=ド=ラルブル(セクター4)」ではレースが決まる年もあればそうでない年も意外と多いです。
そして、フィニッシュとなる「ルーベのヴェロドローム」でのゴールスプリントは、位置取りと仕掛けのタイミングが非常に重要になります。
選手たちが乗るバイクがスペシャル仕様なのは言うまでもなく、補強された審判車両やチームカーその他関係車両、警察モト・審判モト・カメラモト・ニュートラルモトなどもオフロード仕様が投入されるなど、通常の自転車ロードレースとはまったく違った異次元の環境下でレースが開催されます。
このレースに出場する以上は、なんらかのトラブルに見舞われることを覚悟する必要があり、フィニッシュとなるルーベの競技場で石畳のトロフィーを受け取るためには、最強の肉体と精神力とともに、最強の運も持ち合わせていなくてはなりません。
以下、直近10年のトップスリーとなります。
2022 VAN BAARLE|VAN AERT|KÜNG
2021 COLBRELLI|VERMEERSCH|VAN DER POEL(10月開催)
2020 開催中止
2019 GILBERT|POLITT|LAMPAERT
2018 SAGAN|DILLIER|TERPSTRA
2017 VAN AVERMAET|ŠTYBAR|LANGEVELD
2016 HAYMAN|BOONEN|STANNARD
2015 DEGENKOLB|ŠTYBAR|VAN AVERMAET
2014 TERPSTRA|DEGENKOLB|CANCELLARA
2013 CANCELLARA|VANMARCKE|TERPSTRA
続きまして海外ブックメーカー人気順(4月3日時点)。
Wout Van Aert
Mathieu van der Poel
Tadej Pogacar(不出場)
Dylan van Baarle
Mads Pedersen
Filippo Ganna
Christophe Laporte
Matej Mohoric
Kasper Asgreen
Yves Lampaert
Stefan Kung
Nils Politt
Florian Senechal
Arnaud De Lie
Fred Wright
Tom Pidcock?
Tiesj Benoot?
Florian Vermeersch
Alexander Kristoff
Sep Vanmarcke
Julian Alaphilippe(不出場)
Jasper Philipsen
John Degenkolb?
Soren Kragh Andersen?
Matteo Trentin?
Gianni Moscon?
Nathan Van Hooydonck
Jasper Stuyven
Ivan Garcia Cortina
Jan Tratnik?
Biniam Girmay?
Ben Turner?
Tim Merlier
Magnus Sheffield
Anthony Turgis?
Gianni Vermeersch
Davide Ballerini
Peter Sagan
Quinn Simmons
Mikkel Bjerg?
Oier Lazkano
Taco Van Der Hoorn
Kaden Groves
Arnaud Demare
Valentin Madouas?
Maximilian Walscheid?
Jonas Rutsch?