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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
先月UCIから発表された新型コロナウイルス対策に関するプロトコルが先日アップデートされました。
前回公表された内容を大枠で挙げてみると以下の様な項目となります。
① レース自体のリスク評価
→地域・レース特性などから大会のリスク度をチェック
② パンデミックのフェーズ評価
→レースが開催される地域のパンデミックがどのフェーズにあるかの判断
③ レース運営の最適な条件
→専門医師体制、チームごとの隔離対策、健康診断など
④ パンデミックの状況に応じた措置の内容
→パンデミックの状況に応じた必要な対策の内容について
そして今回、更に下記内容について具体的な内容が付け加えられました。
あくまで、各国の規制や特定のケースごとに異なる内容となる可能性はあるものの、チーム内で感染者が発生した場合、プロトコルの内容に従い、チーム、選手、主催者、チームドクター、レースドクターなどは、イベントに関連するすべての情報を収集してUCIに報告し、その後、UCIが主催者や各国当局などと相談して、状況に応じて適切な決定(開催の可否)を行う形になるとのことです。
ちなみに、濃厚接触者の特定の際、プロトンで一緒に走った選手がそれらに該当するのかについては、現状、明確な答えはでていない模様です。
尚、他のスポーツ同様に、チームから感染者が発生したとしても、安全が確認されればレースを続行できるとのこと。この辺りについても、UCIが状況に応じて最終的な決定を下す形となるようです。
また、現状に於ける、選手やチームスタッフの詳細な検査体制についても合わせて公表されました。
これまでもかなり厳格なドーピング検査体制を強いられてきたメジャーレースやUCIワールドチームなどであればある程度は対応していけるでしょうが、そうではない中小のレースやチームがどこまで対応できるのかは現状不明です。
いずれにしましても、今回のパンデミックがある程度収束していくのか、また、しっかりとした治療体制が確立されていくのか、などが今後の焦点となっていきそうです。