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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
私が10代の頃、我々ヤング世代は当時の大人たちから「新人類」という愛称?で呼ばれていました...
少しはリスペクトされていたのかもしれませんが、9割方、小馬鹿にされていたのは間違いありません 汗。
要するに「今どきの若モンはなにを考えているのかわからん...」という大人たちの気持ちを「新人類」という言葉でライトに形容していたものと思われます。
尚、私自身の個人的な見解としては、「時代ごとにそんなに大きく若者の本質が変化するわけない」という考えが根底にあり、あらゆる世代で上記の様な「ジェネレーションギャップ」を感じてしまうのは、時代ごとの社会的な背景の変化と、「ジェネレーションギャップ」を感じる大人側のメンタルの問題だと解釈しています。
と、そんなことを考慮した上で、現在は「今どきの若モンは...」と発する側の世代に突入してしまった私自身が感じている「今どきの若モン像」というものを挙げてみたいと思います。
◯「情報との付き合い方が大きく変化した」
我々の世代は自分の「脳みそ」というストレージを駆使して「勉強」「仕事」「人付き合い(物知りだと尊敬された)」などを消化していた。しかし、現代は脳みその利用方法がストレージとしてではなくて、ネットや外部ストレージ上にある膨大かつすぐにアクセスできる情報をどの様にさばけるか、更にアクセスするだけではなくて自分オリジナルの情報としてどの様にアウトプットできるか、に変化してきている。そんな状況のなか、若者たちはどこにいても携帯端末を常に手にしながら圧倒的な量の情報の中に身を置いて生活をしているので、細々とした失敗をせずに効率的に人生を送れるようになった(ネット上に様々な"答え"が転がっているので)。一方で、無謀な夢や目標を描きにくくなってしまったので、最近の若者は全体的に「ディフェンシブ」にみえてしまうのだろう。
◯「娯楽の選択肢が圧倒的に増えた」
我々の世代は娯楽にアクセスするために「テレビ」や「雑誌」などといったいくつかの限られたマスメディアが発する情報を頼りにしなければならなかった。なので、選択肢が限られる上、大衆をコントロールする側のマスメディアが大きな影響力を維持できていた(受け手は流行に乗れていないと学校や会社などで輪に入れなくなることもあった)。しかし、現代はパーソナルメディアが発達し、娯楽の選択肢が圧倒的に増えてきている。そのため、最近の若者はかつてほど流行(大きな流れ)に敏感になる必要がなくなり、自分が好きなものを自由に選択し、自分のペースとタイミングで娯楽にアクセスできるようになっている。そんなこともあり、最近の若者は全体的に「付き合いが悪い」ようにみえてしまうのかもしれない。
これらはあくまで私自身の主観的見解ではありますが、「付き合い」とかがあまり得意ではない私にとっては、むしろ「今どきの若モン」の価値観は心地よかったりもします。