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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

2018年07月25日

勝負あったか!いやまだわからない!

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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世界最大の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」は、開幕前から大きく注目されていたピレネーでの超ショート山岳ステージ(65km)を終え、N.キンタナ(モビスター)がステージ優勝を飾る一方、通算5勝目を狙う王者C.フルーム(チームスカイ)が大きく遅れる展開となり、個人総合争いではマイヨ・ジョーヌを着るG.トーマス(チームスカイ)が2位以降との差を更に広げる結果となっています。

通常の自転車ロードレースではまずお目にかかることのない個人総合順位順での「グリッドスタート方式」が採用された注目の第17ステージ。距離65kmの中に峠が3つ(1級/1級/超級)も詰め込まれており、また、フィニッシュ地点となるポルテ峠は今大会最高標高地点(標高2,215m)と、各選手の実力とコンディションが露わになる過酷なステージとなりました。

第17ステージを終えての個人総合順位は以下のようになっています。

1位 THOMAS Geraint Team Sky 70h34m11s
2位 DUMOULIN Tom Team Sunweb +1:59
3位 FROOME Christopher Team Sky +2:31
4位 ROGLIC Primoz Team LottoNL-Jumbo +2:47
5位 QUINTANA Nairo Movistar Team +3:30
6位 KRUIJSWIJK Steven Team LottoNL-Jumbo +4:19
7位 LANDA Mikel Movistar Team +4:34
8位 BARDET Romain AG2R La Mondiale +5:13
9位 MARTIN Daniel UAE-Team Emirates +6:33
10位 FUGLSANG Jakob Astana Pro Team +9:31

これで今年の「ツール・ド・フランス」の山頂フィニッシュステージはすべて終えたことになります。

残されたステージは4つ、そして、個人総合順位を争うステージはそのうち2つとなっています。

・7/27(金)最終山岳決戦/200km/獲得標高4,700m/下ってからフィニッシュ
・7/28(土)個人タイムトライアル/31km/アップダウン&テクニカル

ここで総合トップ4の今シーズンの個人タイムトライアルの成績をチェックしてみましょう。

◯G.トーマス
イギリス選手権1位/ドーフィネ43位/ロマンディ6位&27位/ティレーノ13位/アルガルベ1位

◯T.デュムラン
ジロ1位&3位/アブダビ12位(現個人TT世界チャンピオン)

◯C.フルーム
ジロ21位&5位/ティレーノ11位/アンダルシア11位

◯P.ログリッチェ
スロヴェニア1位/ロマンディ3位&2位/バスク1位/ティレーノ9位

明確な力関係は見出だせないものの、現在のコンディションを加味してTTステージでの順位を予測すると、T.デュムラン⇒P.ログリッチェ⇒G.トーマス⇒C.フルームという順になりそうな感じでしょうか。

万が一、G.トーマスが7月28日にバッド・デイに陥るようなことがあれば、T.デュムランの総合優勝の可能性もゼロではありません(個人TTのコースは上りと下りの連続でコーナーも多い)。

思いの外混沌としはじめたトップ4の争い。最後まで目が離せません!

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