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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

2018年03月21日

言い間違いシリーズ

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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解説歴19年目、これまで中継などを通じてJ SPORTSの番組内で話し続けた合計時間はいったいどれくらいになっているのでしょうか。

1レースの中継時間が長い「自転車ロードレース」ですから、当然雑談タイムなども多く、いくら隠そうとしたところで、否が応でも「知的レベル」や「人柄」などは徐々に視聴者の皆さんへバレていってしまうものです...。

そんな中、実況・解説陣の「言い間違い」というものは、「伝説レベル」のものも含めて、この20年間数え切れないほど生み出されてきました。

もちろん、喋り手としてはあってはならない「ミス」なわけですから、我々は「言い間違いゼロを目指すべき」ということは十分に理解はしております。

4月から新たにスタートする「月チャリ(ゲッチャリ)」の「予習スペシャル」の配信中にも、「ついやりがちな言い間違い」を一発かましてしまいました...。

将来を嘱望されるイギリスの兄弟レーサー、「サイモン・イエーツ」と「アダム・イエーツ」を表現する際、本来であれば「イエーツ兄弟(当たり前ですが...)」と言わなければならないところを、つい出来心で「サイモン兄弟」と言い間違えてしまいました...申し訳ございません。

尚、一部にこの「言い間違い」を期待して待っているマニアックな視聴者の方がいらっしゃるという噂を聞いたこともありますが、そんな方に向けて、「伝説級の言い間違い」をひとつご紹介したいと思います。ちなみにこの「言い間違い」は放送の中で生み出されたものではございません。

ある時代のあるレース、Sチームのミーティング中に伝説は生まれました。

第1ステージが終了し、15名以上の選手がメイン集団に5分以上の大差をつけて逃げ切りを決めました。

そんな中、逃げにひとりも送り込めなかったSチームの夜のミーティングは非常に重苦しい空気の中ではじまります。

Sチームと同様に逃げに乗れなかったチームの数は決して多くなく、その中で比較的実力の高いチームのひとつにフランスの「ビッグマット」というプロチームがありました。

Sチームの監督は、逃げ遅れたチーム同士が組んで状況を打開していく作戦を提案しました。

「明日のステージは今日逃げ遅れたチームが積極的に動いてくるだろう。キミたちは特にマクドナルドの動きに注意を払いなさい。」

Sチームの選手たちの頭の上に「?」マークが点灯します。なぜかといえば「マクドナルド」というチームは出場していないからです。

「言い間違い」には様々なジャンルが存在していますが、私は後にも先にもこの様な「高度な二段階変換」による言い間違いに出会ったことはありません。

非常に重苦しい空気のなかではじまったSチームのミーティングは、ほんの数分後に、「笑ってはいけないシリーズ」さながらの修羅場へと変わってしまったのは言うまでもありません。

「ビッグマット」⇒「ビックマック」⇒「マクドナルド」...

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