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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

2017年08月05日

才能と努力と適性

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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自転車チームにとって「有能な選手の獲得」と「選手の育成・強化」はどちらも重要なミッションとなります。

どちらの方が重要かと聞かれれば、正直、優先順位をつけられないほどどちらも同じくらい重要な要素だといえます。

スポーツの世界は残酷なので、時に「フィジカルの才能がある怠け者の選手」が「フィジカルの才能のない努力家の選手」を成績で上回ってしまう事態がまま見受けられます。

しかし、「フィジカルの才能がある怠け者の選手」が一流になることもなく、結局は「フィジカルの才能」だけあってもダメなことは明白だったりもします。

理想は、「フィジカルの才能がある選手」が「理想的な育成・強化」を受けられる環境に身を置くことであるのは間違いありませんが、しかし、人間というのは「失敗や逆境」から成長することも多く、「才能のある選手が理想的な環境下で順風満帆に育った結果ロクでもない人間になってしまうリスク」もあったりもします...

結局のところ、どんな環境下にあっても謙虚に前向きに努力を継続できる姿勢(メンタル)こそが、まずは絶対に求められる「能力」であることは間違いないところといえるでしょう。

これらは、スポーツの現場に限らず、一般の職場にも当てはまる内容といえます。ただし、以前目にした書物のなかに以下の内容が書かれていました...

1.有能な怠け者は司令官に。
2.有能な働き者は参謀にせよ。
3.無能な怠け者は連絡将校か下級兵士にすべし。
4.無能な働き者は除隊させろ。

これらの内容は読んでわかるように軍事組織論なわけですが、スポーツ選手やスポーツチームにはそのままは当てはまらないものの、一般社会に於ける組織論としては通ずる部分があるのかもしれません。

日本社会に於ける「美徳」的には「2⇒4⇒1⇒3」という順で評価される様な気もしますが、その順序で組織を構成すると組織的には弱体化する可能性があるということになります。

「才能と努力と適性」については、普通に生きているとあまり教育を受ける機会がありませんが、そろそろ年齢的にもこういったことに少しアンテナを張りながら次のフェーズを模索していきたいと思います。

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