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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。

2017年03月02日

自転車フォーラム

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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私が大会ディレクターを務める国内最大級のUCI公認国際サイクルロードレースの 『ツアー・オブ・ジャパン』 開幕まで2ヶ月半ほど(2017年5月21日大阪・堺で開幕)となっております。

2015年から大会フィロソフィーとして 『TOJ NEXT10』 というものを設定し、主に 『地域貢献活動』 及び 『自転車レースのビジネスモデル構築』 という要素に力を入れています。

元選手・元監督出身という 『現場あがり』 の私が、敢えてこういった 『レースの内容』 とは少し距離のある要素に注力していることについて違和感を感じるひとたちは一定数いると思います。

通常、現場上がりの人間であるのならば、例えば、『富士山ステージのレース内容について考慮する』 や、『レースのグレードアップを主要命題にする』、『招待するチームの質を考える』、『レースコースの設定に注力する』 などの要素に傾きやすくなります。

もちろん、上記要素についても、理想と現実の間で最善を尽くしてはいるものの、しかし、上記項目に引っ張られ過ぎてしまうということは、『木を見て森を見ず』 という状態に陥ることだと感じており、『地域貢献活動』 及び 『自転車レースのビジネスモデル構築』 に注力することで、『ツアー・オブ・ジャパン』 の本質的(社会的)な価値向上を生み出し、結果的に持続可能なバリューのあるスポーツイベントへと成長していくものと感じています。

イベント自体が社会の仕組みの一部になっていなければ、いずれ必ずレースは終わりを迎え、そうなったら、『レース内容(キレイごと)』 についてのうんちくも語れなくなります。

そんな中、『ツアー・オブ・ジャパン』 では各ステージの実行委員会の皆さんの理解と努力により、『地域貢献活動』 及び 『自転車レースのビジネスモデル構築』 という主要命題への取り組みが徐々に浸透しはじめ、様々なイベントなどが実施されはじめています。

3月22日(水)に 『ツアー・オブ・ジャパン 南信州ステージ』 の地元である長野県飯田市に於いて、『自転車フォーラム & 交流会 in 南信州』 というイベントが実施されます(詳しくはツアー・オブ・ジャパンホームページをご参照下さい)。

サブタイトルは、『サイクルスポーツとビジネス ~新たな可能性を求めて~』 となっており、具体的な内容としては、片山右京氏(チーム右京オーナー)や、鈴木雷太氏(シドニーオリンピックマウンテンバイク日本代表)、嶋田京一氏(国内・海外でのサイクリングツアーを催行する会社代表)といったパネリストたちが、『サイクルスポーツとビジネス』 というテーマを中心に新たなビジネスチャンスへの創造を膨らませるパネルディスカッションとなっています。

『哲学を示し』、そして 『それらを共有する』 ことで、新たな流れが生み出されることはすでに宇都宮で実証されてきました。

いまそれを 『ツアー・オブ・ジャパン』 というレースの中で実行しており、恐らくそろそろ目に見える形の成果が表にではじめるタイミングだと感じています。

今回の 『南信州ステージ』 での取り組みなども、恐らく一定の時間を経て、必ず何かの形を生み出していくのだと思います。

想いをしっかりと言葉にするということの重要性を、改めて痛感する今日このごろであります。

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