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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
昨日、長崎県の諫早市へ行って参りました。
今回、長崎県を訪れた理由というのは、長崎県を本拠地とするサッカーJリーグ加盟クラブである 『V・ファーレン長崎(ヴィ・ファーレンながさき)』 のチーム関係者より、『長崎で自転車関連の事業を行いたい』 とのお話しをいただいたからです。
私自身はこれまでも、チームミヤタの監督時代に、同じ湘南地区を本拠地としていた 『湘南ベルマーレスポーツクラブ』 と提携を結んだり、宇都宮ブリッツェン監督就任中にも、栃木県のJリーグ加盟クラブである 『栃木SC』 との業務提携があったりと、プロスポーツとしては偉大な先輩にあたるJリーグチームとのコラボレーションをいくつか経験してきました。
今回お話しをいただいた 『V・ファーレン長崎』 は、2013年に 『J2』 への昇格を果たしたまだ若いJリーグ加盟クラブではありますが、元サッカー日本代表の高木琢也監督の指導のもと1年目から快進撃をみせ、すでにJ1昇格プレーオフ圏内となる6位以内を経験するなどの活躍をみせています。
ちなみに2015年シーズンは 『J2』 で年間順位6位となっています。
また、すでにJリーグクラブライセンスでは 『J1ライセンス』 が交付されているとのことで、あとは結果を残せば 『J1』 へ昇格できるという有力クラブでもあります。
そんな、『本業のサッカー』 に於いて上昇気流に乗るクラブですが、敢えてこのタイミングで運営会社として 『新規事業となる自転車』 にエネルギーを費やすところにサッカー界の懐の深さを感じます。
口頭レベルではありますが、『自転車チームも創れたらいいですね』 といった会話も飛び出しました。
現在 『自転車だけで精一杯』 の我々にとっては、クラブの運営会社として将来の展開を他のスポーツへの参画を含めて多角的に見通している彼らの行動力と視野には学ぶべきところがたくさんあります。
これまでも何度か考えたことのある発想ではありますが、全国のJリーグクラブに 『地域密着型自転車チーム』 を併設するというのは、ある意味で現実的な選択肢の一つであることは間違いのでしょう。