最近のエントリー
カテゴリー
アーカイブ
このブログについて
【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
いよいよオーストラリアとアルゼンチンで本格的なシーズンが開幕しました。
オーストラリアでは、2015年ワールドツアー初戦となる 『ツアー・ダウンアンダー』 がはじまり、地元アデレード出身のジャック・ボブリッジが、早速第1ステージを制してリーダージャージを獲得しています。
一方、南米アルゼンチンではじまった 『ツール・ド・サンルイス(UCI-2.1)』 では、ロードレース界ではほぼ無名といってもよい、20歳のコロンビアチャンピオン、フェルナンド・ガヴィリアが、並み居る強豪スプリンターを抑えて見事ステージ優勝を飾りました。
二人ともナショナルチームとしての参加ながら、いきなりワールドチームの強豪選手たちを抑えての勝利にご満悦の模様です(自転車ロードレースの世界でのナショナルチームは通常若手の登竜門的な位置づけ)。
この時期のトップ選手たちはまだまだ試運転中という状況であるので、ここでの大金星を狙うのはある意味で中堅や若手選手たちの常套手段ともいえます。
また、最近は 『シーズン中のビッグレースで活躍する選手というのは春先にもある程度結果を残す』という傾向があるので、試運転中とはいえトップ選手たちのリザルトにも注目する必要があります。
昔のように 『まだ1月だから後方集団でフラフラ走ってても問題ない』 という呑気な時代は既に終わっているわけで(そもそも昔は1月にロードレース自体が開催されていなかった...)、そういった意味では若手に負けたカヴェンディッシュは次のチャンスでは本気で勝ちを狙ってくることでしょう。
総合系についは、昨年の 『ツール・ド・サンルイス』 では、コンタドール、キンタナ、ニーバリ、ホアキン・ロドリゲスといった豪華な面々が、いきなりの直接対決を繰り広げてくれましたが、今年のサンルイスにはキンタナのみが参加と若干寂しい状況となっています。
とはいえ、このあと続々と他の強豪選手たちもシーズンインしていくわけですから、観戦する我々もそろそろ頭の中をシーズンインさせないといけませんね!