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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
昨日開催されたJプロツアー第6戦の 『JBCF栂池高原ヒルクライム』 は、2010年のジロ・デ・イタリア第17ステージでステージ優勝を飾っているダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー)が、Jプロツアーリーダーのホセビセンテ・トリビオ(チーム右京)をスプリントで下して優勝を飾りました。
3位にはトリビオ(チーム右京)のチームメイトである土井選手(チーム右京)が入り、上位3名がグランツール経験者という国内UCI管轄外レースとしてはレベルの高いリザルトとなっています。
1位 ダミアン・モニエ(ブリヂストン)49m22s ('07ヴエルタ,'08ジロ,'09ヴエルタ,'10ジロ,'10ツール完走)
2位 ホセビセンテ・トリビオ(チーム右京)st ('10-'12ヴエルタ完走)
3位 土井雪広(チーム右京)+4s ('11-'12ヴエルタ完走)
4位 ヴァンサン・カナール(ブリヂストン)+8s
5位 伊丹健治(ブリヂストン)+13s (群馬県出身)
6位 トマ・ルバ(ブリヂストン)+23s
7位 狩野智也(チーム右京)+24s (群馬県出身)
8位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン)+31s (群馬県出身)
9位 城田大和(宇都宮ブリッツェン)+1m26s
10位 初山翔(ブリヂストン)+1m26s
よく国内レースのレベルについて議論されることがありますが、アジアツアーで優勝を飾ってる選手や本場欧州のアマチュアレースで活躍する日本人選手が帰国して参加しても、すぐに余裕で優勝を手にしてしまうという様な光景はあまり見かけません。
『日本のレースは距離が…』、『日本のレースは展開が…』、などの言い訳をちらほら聞いたりもしますが、日本のレースについての情報(選手、コース、クセ)を殆ど持っていない外国人選手でも強ければすぐに結果を残してしまいます。
なんとく必要以上に、レースの地域、形態、距離、などに対して偏見を持ちすぎている気がします。
重要なのは、多くのレースがあり、それに対して選手たちが高いモチベーションを持って取り組むこと、そしてその中から世界で通用する“才能”を見つけられるかどうかです。
日本人選手と外国人選手の違いは?
3つのヒントがあります。
何故日本から優秀なプロ野球選手が生まれるのか?
何故フランスやスペインからは優秀なプロ野球選手が生まれないのか?
何故日本でのみしか開催されていない“相撲”というプロスポーツの上位に外国人力士が多いのか?
我々現場の人間というのは時に 『1+1』 すら解けない近視眼人間の集まりと化してしまいます。