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【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在は国内最大規模のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の組織委員会委員長としてレース運営の仕事に就いている。
[レース中盤に3名で逃げ続けるルーキーの飯野選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
本日、愛知県美浜町でJPT第16戦の『JBCF知多半島美浜クリテリウム』が開催され、JBCFロードチャンピオンのマリウス・ヴィズィアック(マトリックス)が40名強の集団スプリントを見事制し、今シーズンJプロツアー2勝目を飾りました。
2位には写真判定が必要なほどの僅差で宇都宮ブリッツェンの廣瀬選手が食い込んでいます。
これで2012年のJプロツアーは10月28日に開催される最終戦『JBCF輪島ロード』を残すのみとなりました。
今季、スプリンター不在のなかで宇都宮ブリッツェンはクリテリウムでの戦いに苦しみ続けました。
結局、今年のJプロツアーに於いてクリテリウムレースでの勝利数はゼロ…
しかし、そんなチーム状況のなかで上位のリザルトを多く残してくれたのはチームキャプテンを務める廣瀬選手自身でした。
JBCF下総クリテリウム 7位
JBCF南紀白浜クリテリウム 4位
JBCF湾岸クリテリウム 2位
JBCF知多半島美浜クリテリウム 2位
今季の廣瀬選手の走り(スプリント)というのは、彼が持つ責任感と、チームメイトたちの成長がもたらしたある意味でのサプライズだったと感じています。
満足な練習量をこなせていない廣瀬選手は今日のレース中もずっと苦しみ続けていました。
集団前方でアタックを繰り返すチームメイトたちから振り落とされないように耐え続けての最後のスプリントでした。
ルーキーの飯野選手は日々強くなり続けています。
既に年間チャンピオンを決めている増田選手も一ステージ上の走りをみせています。
怪我から驚異的なスピードで復帰した中村選手も、常に自分を追い込み続けている普久原選手も、優れた才能を持つ初山選手も、皆がそれぞれ進化を続けています。
身近なライバルから受ける刺激によって、チームは時に驚くような化学変化をみせるものです。
成長を続ける選手たちのパワーが、引退を前にした“ミスターブリッツェン”に特殊なパワーを送り続けているのは間違いないでしょう。