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このブログについて

プロフィール写真【栗村修】
一般財団法人日本自転車普及協会
1971年神奈川県生まれ
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引きずり込む。現在はツアー・オブ・ジャパン大会ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。

栗村修の日常 2010年02月24日

自転車選手はキレイ好き?

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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[雪が残る峠を登るとハネで自転車はすぐに汚れてしまいますが翌日にはキレイになっています]

本日、ギトギトになっていた自分のクルマを洗車しました。

色が黒なのでホコリが目立ち、更に、これから本格的な花粉の季節に突入すると、黒いクルマが「黄緑色」に見えるほど激しく汚れていきます。

「どうせすぐ汚れるから洗わなくてもいいや」と、昔は殆ど洗車しない派だったのですが、38年生きてきたなかで「キレイにする」ことの意味を見出してからは、車も部屋も人並みに洗車&掃除をするようになりました。

話は変わりますが、自転車選手というのは、ある程度のレベルに達するとチームから自転車を支給されるようになります。

完成車価格で50万円以上もする自転車ですから、当然大切に扱わなくてはならないのですが、選手達にとってロードバイクはもはや「仕事道具」であり、趣味で乗っていた頃の愛着は自然と薄れていきます。

それでも、選手たちの乗る自転車は大抵の場合キレイであり、これがレースやイベントになれば、スタート時点では、間違いなく新品同様のピカピカ状態となっています(たまに汚れていて怒られている選手もいますが…)。

これは、スポンサー様から支給していただいている自転車である以上、極力キレイに保つ義務があり、チーム側が明確に選手達へ「洗車」を強制している側面があるからです。

先日終了した今年2回目のキャンプは1週間を通して天候が良くなく、峠を走ればすぐに自転車がギトギトになるコンディションでした。

正直キャンプ中ですから、自転車が「常にキレイであること」は絶対命令ではありません。

まずはフィジカルを鍛えることが先決であり、ヨーロッパのトップチームの様にキャンプ中も常にメカニックが自転車を整備する環境でもないので、洗車は各選手任せとなります。

そんななか、前日にギトギトになったはずの中村選手の自転車が、翌日ピッカピカになっていました。

「キレイにしてるな、偉いね」と、話しかけると、「同郷の広瀬敏選手に自転車が汚いと練習の質が落ちると言われたのでできるだけキレイにしています」という返答がかえってきました。

なるほど

それ、なんとなく解ります。38年間生きてきて得た「キレイにする」ことの美学に当てはまります。

キレイな自転車に乗ると、物理的に練習の効率が良くなるわけではないと思いますが(もしかするとよく進むとかあるかもしれませんが)、精神的な部分で前向きになれたり集中度が増したりするのでしょう。

最初に書いた、車を洗う事や、部屋をキレイにすることって、生活の基礎的な部分の緊張感やモチベーションを生み出す気がします。

これはあくまでも経験上のことなのですが、部屋が汚いと運に見放されるというか「な〜んかうまくいかないなあ」ってな状況に陥る事がありました。

きっと、「部屋がキレイ=運が良くなる」ではなくて、部屋をキレイにする気持ちと時間的余裕があれば、色々なことがうまくまわっていくのかもしれません。

逆に言えば、部屋を掃除する時間もないほど仕事に追われている状況は、気持ちも後ろ向きになりますし、仕事の量はこなせても質は右肩下がりで落ちていくはずです。

そういえば、自分が現役選手だった頃、一番強かった時期が自転車も一番ピカピカだった気がします。

先ほど書いたように「自転車ピカピカ=強い」ではなくて、自転車に集中できる環境に自らを置けていて、更に自転車で強くなる事が最大の関心ごとだったので、自然に洗車の頻度が上がっていたのかもしれません。

もちろん強い選手の中にも、自転車がいつも汚れている人はいます。

「キレイにする」というキーワードは、誰しもが「キレイ!」と驚く美しさを追求するのではなくて、自分の中で「キレイにしてます」、「大切にしています」と思える状態が大切なのでしょう。

キレイにすることって面倒だからこそ、その人の想いやクオリティが現れるのかもしれません。

繰り返しになりますが、強くてもいつも自転車がギトギトだった選手はたくさんいましたし、「キレイにしてればそれでイイ」ということでもないので、これは気持ちの問題ですね、きっと。

最近、ブログが長文になってきて時間をそれなりに奪われるようになってきました…

「2日に1回アップ」というノルマを自らに課しましたが、頻度を落とすか、内容を薄めるか(=掃除)しないと、そのうち苦しむハメになりそうです…

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