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【Cycle*2024 ストラーデ・ビアンケ ドンネ:レビュー】世界女王ロッテ・コペッキーがシエナ・カンポ広場に虹を架ける! マイヨ・アルカンシエルでの勝利に「一生に一度の喜びかもしれない!」
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介鈍色の空模様で白い道はより白く
動きが活発になっていったメイン集団は、フィニッシュまで21kmを残したところで逃げメンバーをすべてキャッチ。未舗装セクションを2つ残してレースを振り出しに戻した。
いよいよ各チームのエースクラスによる力勝負モードへ。第11セクションの上りをきっかけにフォレリングが猛然とペースアップ。これに呼応するようにカタジナ・ニエウィアドマ(キャニオン・スラム)も急加速。やがて先頭に残ったのはコペッキー、フォレリングのチームSDワークス勢、ロンゴボルギーニとシリン・ファンアンローイのリドル・トレック勢、そこにニエウィアドマが加わる形になった。
すべての未舗装セクションを終えた直後、コペッキーが勝負に出た。急坂でのアタックに唯一反応できたのはロンゴボルギーニ。追走を余儀なくされたニエウィアドマにはフォレリングが抑えに入り、チームSDワークスとしては盤石の態勢になった。
「実のところ、脚の状態はベストとは言えませんでした。なので、チーム戦に持ち込んで勝利を目指すことにしました。とてもうまくいったと思います」(コペッキー)
ニエウィアドマとフォレリングを完全に引き離した先頭の2人。あとはどちらが決定打を放てるか。その瞬間はやはり、最後の難所でありハイライトとなるサンタ・カテリーナ通りの上りだった。
ロンゴボルギーニを前に出し、仕掛けどころを探ったコペッキー。計ったように残り500mで踏み込むと、ロンゴボルギーニに追う力は残っていなかった。
これが世界女王の強さだ。力強いペダリングと集中した表情は、最終コーナーを抜けたところでついに緩んだ。眼前に広がるカンポ広場とコース左右からの大歓声に、両腕を広げて喜びを表したコペッキー。トレードマークである右こぶしを突き上げると、キャリア2度目のストラーデ・ビアンケ ドンネ優勝のときを迎えた。
「今日は朝からベストコンディションではないと気づいていました。実際にレース中はずっと苦しかったです。でも、これはよくあることですし、幸いレース中にダメージが増すようなことはありませんでした。とにかく焦らず、サンタ・カタリーナ通りでアタックするタイミングを図りながら走っていました」(コペッキー)
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