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サイクル ロードレース コラム 2024年2月5日

【ハイライト動画あり】圧倒的王者による圧倒的勝利 ファンデルプール6度目の戴冠|シクロクロス世界選手権2024レースレポート

サイクルロードレースレポート by 辻 啓
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58分14秒間先頭を走り続けたファンデルプールは、フィニッシュラインを切ると、手際よく降車して、ピットで交換したばかりのキャニオン・インフライトCF SLXを指差した。ニューエンハイスが2位に入ってオランダ勢がワンツー。ヴァントゥレンハウトがベルギーに表彰台の安堵をもたらした。沢田時は同一周回での完走は果たせずに44位でレースを終えている。

勝利を飾ったバイクを指差すファンデルプール

今シーズン14戦13勝。もはや話が飛躍して、スタート前から「エリック・デフラミンクが60年代から70年代にかけて作った7回の最多勝利記録に近づく」といった具合に、勝つことだけを期待されていた男が勝った。ただ、ワウト・ファンアールトやトーマス・ピドコックが早めにシクロクロスを切り上げたように、ロードシーズンとの兼ね合いからファンデルプールが来季以降どこまでシクロクロスを走るのかは分からない。「(スケジュールに関しては)個人で決めることができず、これからチームと一緒に話し合っていく。冬場のシクロクロスは労力を要するんだ。シクロクロスをスキップすることがロードレースでのより良いパフォーマンスにつながるのであれば、そうする他ない。でもまだ来年の冬のことは分からないけどね(ファンデルプール)」。スター選手の今後のシクロクロス出場が気になるところだが、本人の言葉通り、100%ロードシーズンに傾倒したファンデルプールの力を見てみたい側面もあるのが一(いち)シクロクロスファンの気持ち。今はただ彼の偉業を祝福したい。

「シクロクロスシーズンで最も重要なレース」を終えたファンデルプールは、再びスペイン・マヨルカ島でのロードトレーニングに戻る。「1時間の高強度走行」に特化したフィジカルを、春のクラシックレースに向けてエンデュランス方向にシフトさせていく必要がある。目下、ファンデルプールは3月31日のロンド・ファン・フラーンデレンと4月7日のパリ~ルーベに出場予定。近いうちに3月のイタリアやフランスでの出場レース予定も発表されるはずだ。

この日、人一倍大きな声援を受けたゼネク・スティバルは、目に涙を浮かべながら31番手でフィニッシュした。表彰式後の特別セレモニーでスティバルは、家族ならびにサポーターに感謝の言葉を伝えるとともに、文字通りバイクをハングアップ(フックにかける=引退)した。2010年にこのターボルで世界チャンピオンに輝き、アルカンシェルを3回着用するとともにロードレース兼業シクロクロッサーとして駆け抜けてきたスティバルが、18年間のプロ生活にピリオドを打った。

現役最後のレースを駆け抜けたゼネク・スティバル(チェコ)

 

文:辻 啓

代替画像

辻 啓

海外レースの撮影を行なうフォトグラファー

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