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【Cycle*2023 ジャパンカップサイクルロードレース:レビュー】冷雨のサバイバル ルイ・コスタが復活のシーズンにさらなる彩り加える初優勝!
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介ルイ・コスタが30回記念のジャパンカップを制覇
過去にも雨のジャパンカップはあったけれど、ここまでサバイバル化したことはないかもしれない。悪コンディションこそ味方につけようと、2人の元世界王者がレースに火を点けた。冷たい雨をも打ち破る沿道からの熱気と、選手・チームの本気度。大会史に、また新たな1ページが加えられた。
第30回記念大会だったジャパンカップサイクルロードレース。10月15日の開催地・栃木県宇都宮市は夜半から降り続いた雨がレース時に強まり、これまでにないほどの消耗戦となった。そんな中、最後の最後まで最前線で戦い抜いた3人が優勝争い。これを制したのは、元世界王者のルイ・コスタ(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)だった。
「日本に到着したときからファンが出迎えてくれて、レースでも大きな歓声をもらえて本当にうれしかった。今日は上位入りできる自信があって、何の不安もなく臨むことができていたんだ。だから勝てて良かった。雨の中で応援してくれたファンのみんなに“ありがとう”と伝えたいね」(コスタ)
雨のなかジャパンカップサイクルロードレースがスタート
宇都宮市森林公園を基点とする10.3kmの周回コースで、当初は16周回・164.8kmで競う予定だったが、天候やロードコンディションを考慮し3周回減の13周回・133.9kmに変更。名物の上り、古賀志林道は雨水が滝のように流れて、選手たちはそれを逆流するかのごとく駆け上がっていくことになる。
いざレースが始まると、それまでの不安をかき消すように、選手たちが熱い姿を見せた。1周目からUCIワールドチーム勢が動き出し、プロトンを崩しにかかる。この流れに乗れない選手やチームが出てこようとお構いなし。あっという間に集団はいくつにも割れて、2周目に入るとジュリアン・アラフィリップ(スーダル・クイックステップ)が飛び出した。
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