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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 レースレポート:第2ステージ】アンドレアス・クロンがグランツール初勝利 降り続く雨による“セミニュートラル”で、逃げ続けたピッコロにマイヨ・ロホが移る
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介無料動画
【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第2ステージ|Cycle*2023
迎えたレースは、アンドレア・ピッコロ(EFエデュケーション・イージーポスト)、マッテオ・ソブレロ(チーム ジェイコ・アルウラー)、ハビエル・ロモ(アスタナ・カザクスタン チーム)、ジョエル・ニコラウ(カハルラル・セグロスRGA)が飛び出し、後にイェツセ・ボル(ブルゴスBH)が合流。5人の逃げとなる。先行する間、序盤の3級山岳はロモ、この日最大の上りとなった2級山岳はソブレロがそれぞれ1位通過している。
一時は4分近くまでタイム差は広がったが、前日のチームTTを勝ったリーダーチームのチーム ディーエスエム・フィルメニッヒがコントロール。2分台で全体を落ち着かせ、レース後半へとつないでいく。一時的にレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)が集団の約1分後ろを走行する局面もあったが、形勢には影響せず。降り続く雨への対応を都度施しながら、選手たちは残り距離を減らしていった。
フィニッシュまで50kmとなったあたりから、状勢は慌ただしくなる。先頭ではピッコロ、ソブレロ、ロモに3人がペースを上げて、ニコラウとボルを引き離すことに成功。タイミングを同じくして、メイン集団では各所で落車が発生。ステージ優勝候補に名が挙がっていたアルベルト・ダイネーゼ(チーム ディーエスエム・フィルメニッヒ)が地面に叩きつけられたほか、チームメートのオスカー・オンレーは鎖骨骨折の疑いでリタイアを余儀なくされている。
そうした状況とは裏腹に、集団のペースは上がっていく一方。徐々に逃げメンバーを射程圏に捉えられるようになっていく。しかし、残り30kmを前にまたもクラッシュ発生。今度はラウンドアバウトでプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)がタイヤを滑らせてしまった。チームの総合エースクラスのトラブルとあり、さすがに集団は減速。ペースを戻そうと試みる動きには、レムコやヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)らが“出馬”して減速するよう呼びかけた。
なおも落車はとどまらない。マイヨ・ロホを着るロレンツォ・ミレージ(チーム ディーエスエム・フィルメニッヒ)も巻き込まれてしまった。何とかバイクに戻ったものの、左肘からの流血が状況の悪さを物語る。集団復帰はならず、この時点でリーダーの座を明け渡すことが決まった。
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