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【Cycle*2023 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース:プレビュー】レムコ、ポガチャル、ワウト、マチュー・・・これぞ本当の“頂上決戦” 栄光の虹を駆け上がるのはいったい誰か!?
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介2022年 独走勝利したレムコ・エヴェネプール
グラスゴー市街地周回では、いくつものコーナーに加えて、モンローズ・ストリートの上りもポイントになる。登坂距離は200mと短いが、勾配が7%。最終周回ではフィニッシュ前約1.5kmで上ることになり、優勝争いを大きく動かすものともなりうる。
これらを踏まえると、個々の走力はもちろん、数あるコーナーを巧みに抜けるコーナーリングとハンドリングのスキル、そして集団内でのポジショニングが重要な要素となってくる。もっとも、天気の変化が激しいグラスゴーである。雨が降ろうものなら、いよいよテクニックがモノをいうレースになっていく。
そんなテクニカルなロングコースに、メンズプロトンの今をときめくビッグスターが集結。その顔触れは、「これぞ本当の“頂上決戦”」。
最大の目玉は、世界選手権2連覇がかかるレムコ・エヴェネプール(ベルギー)の走りだ。直前のクラシカ・サンセバスティアンではレースを支配し、しっかりと勝ち切ってみせた。前回のようにライバルを圧倒する独走も魅力だが、みずから「能力が向上している」と自負するスプリント力も押さえておくべきだろう。大多数の選手が彼の早めの仕掛けをマークしているだろうが、レムコ本人は少人数のスプリントになっても勝てる手ごたえを感じているようだ。
レムコと並んで、ワウト・ファンアールトもベルギーチームのリーダーを務める。近年は両者の共闘に不穏な空気を感じずにはいられなかったが、ともに「すでに問題は解消されている」ことを強調する。特にテクニカルなグラスゴーのコースは、ワウト向きと見ることもできる。速いスピードで突き進むであろう市街地周回で、優位に立てるかもしれない。チームとしてどのようにレースを組み立てるかが大いに見もの。
ワウトを挙げるなら、“永遠のライバル”マチュー・ファンデルプール(オランダ)に触れないわけにはいかない。ワウトとは同等、いやそれ以上のバイクスキルを持っているのではないか。前回はレース前夜に起きたホテルでのトラブルで散々だっただけに、グラスゴーのコースをリベンジロードとできるか。2018年には同地で開催されたヨーロッパ選手権で2位。そのときとコースは異なっているが、空気感を知っているだけでも十分な強みになる。
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