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【Cycle*2022 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース:プレビュー】日の丸を胸に新城幸也も参戦!強者たちが国の誇りを背負ってアルカンシェルを奪い合う
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかコースプロフィール
つまり周回をこなすごとに、着実に脚に疲労が蓄積し、集団は自ずと削られていく。しかも短い坂道だからこそ、レース終盤ではパンチャーたちが猛スピードでぶっ飛ばし、集団を破壊にかかる。
ちなみにカーブにロータリー、細かいアップダウンが続く恐ろしくテクニカルな周回コースは、もしも雨が降れば地獄と化すことが……金曜日の男子ジュニア&アンダー23レースで判明済み。幸いにも、男子エリートの当日の天気予報は「晴れ」だが、それでもスピードの出る下りは警戒すべし。
しかしアルカンシェル争奪戦を左右するのは、単にコースの作りや、エース個人の実力だけではない。国別代表チームというのは、いわば年に1度の急造チームであり、その上、無線のない戦いだ。監督は事前に入念に戦術プランを組み立てねばならないし、レース本番では、選手たちの経験とチームワークこそがモノを言う。
過去2大会、強いエース+戦術プラン+強力なチームワークのすべての条件をパーフェクトに揃え、ジュリアン・アラフィリップを世界チャンピオンに押し上げたのがフランス代表だった。もちろんペーター・サガンに次ぐ世界選3連覇の快挙が期待されるが、ブエルタでの落車負傷で、アラフィリップは必ずしも体調100%でオーストラリアに乗り込めたわけではない。すると絶対的な「強いエース」を欠く今回、「策士」として名高い監督トマ・ヴォクレールは、果たしてどんな作戦を選択するのか。
一方、昨フランドル大会で、地元ベルギー代表はチームワークの部分で歯車が合わなかった。最強の2人、ワウト・ファンアールトvsレムコ・エヴェネプールの騒動はまさに国家的一大事にまで発展した。だから前回の反省を踏まえて、今年のベルギーは、戦術プラン自体を変えて戦いに臨む。2人を平等にエースに据える。その結果、2人とも「最終盤まで無駄に体力を消耗しない」走りをするし、「あまりにも早く1人に絞り込まれるような展開にはしない」とのことだが……。
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