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サイクル ロードレース コラム 2014年5月24日

ジロ・デ・イタリア2014 第13ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ゴール前17km。前を行く6人とメインプロトンとの差は約1分半。キャノーラが加速をしかけ、アンジェロ・デュリクとジャクソン・ロドリゲスが企みに飛び乗った。3人に小さくなったエスケープ集団は、いっそう力強くペダルを回し始めた。ラスト10kmで1分24秒、5kmで1分10秒。さすがにジャイアントやトレックが猛烈に追いかけ、ガーミン・シャープさえトレインを組んだが、ラスト1km地点でもいまだタイム差は32秒。スプリンターたちは、万事休した。

ひたすらリレー交替を続けてきた3人が、ついに勝利へのバトルを始めたのはゴール前3.5km。またしてもキャノーラの加速がきっかけだった。

「どうして、こんなスプリンターステージで逃げたのかって?全てが決められたとおりに進んで、サプライズが一切起こらないなんて、そんな人生はないんだよ。思いも寄らない出来事が起こる可能性は、どこにだってあると考えていたから」(キャノーラ)

背後に徐々に大きくなっていく圧力を感じながら、3人は精一杯の駆け引きを行った。ラスト250mの90度カーブには、キャノーラが先頭で入った。

「ユース時代は、重要なレースをたくさん落としたものさ。フィニッシュライン300mで捕らえられてね!」(キャノーラ)

アンチドーピングを強く訴え続けてきた25歳は、イタリア選手にとって最も重要なレースで、ついに逃げ切り勝利を手に入れた。人生初めてのジロ区間優勝であり、2014年ジロでは初めてのプロコンチネンタルチームによる区間勝利だった。

キャノーラの歓喜の瞬間から11秒後に、プロトンがゴールになだれ込んできた。4位争いの集団スプリントはブアニが制し、赤ジャージを難なくキープした。ニッツォーロはまたしてもブアニの次点で(第2・4・7・10ステージがブアニの直後にフィニッシュ)、ポイント賞でもフランス人に次ぐ2位(26pt差)のまま。そして翌日からジロ一行は、本格的な難関山岳へと突入していく。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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