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野球 コラム 2026年10月11日

松井裕樹、3年で高めた信頼と去就の行方

MLBコラム by 山田 結軌
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松井とダルビッシュ(右)

パドレスの松井裕樹(30)のメジャー3年目は、『地区シリーズ』第4戦でブルワーズに負け、終わった。この3シーズン、日本で236セーブを挙げた左腕はブルペンの中核へと立場を変えた。

ポストシーズン リーグチャンピオンシップシリーズ

今季は2月19日のキャンプ中、ライブBPで左内転筋を負傷。出場予定だった『ワールド・ベースボール・クラシック』(WBC)日本代表を辞退し、開幕も負傷者リスト(IL)で迎えた。

5月5日にILから復帰し、8日のカージナルス戦で今季初登板。約1カ月遅れのスタートから、レギュラーシーズン54試合で5勝1敗1セーブ、防御率1.83、64回で68三振を記録した。シーズン後半には勝敗を左右する場面で任される機会も増えた。

その信頼を象徴した登板が、ブルワーズとの『地区シリーズ』第3戦だった。0勝2敗と後がない一戦。2-2の5回2死満塁で登板し、ブライス・トゥラングをスライダーで遊ゴロに仕留めた。絶体絶命の危機を切り抜けると、その裏に味方が勝ち越し。松井にメジャーのポストシーズン初勝利がついた。

第4戦では、1-2と1点を追う5回2死1・2塁で登板。前日に続く厳しい場面、またもトゥラングを左飛に打ち取り、追加点を許さなかった。1/3回を無安打無失点。パドレスは1-3で敗れ、地区シリーズ敗退が決まった。

第4戦を前に公式会見に出席。今季任されている役割への思いを口にした。

「本当に大事な場面で起用していただいているんで、すごく意気に感じてますし、こういうところで投げるために日本から来たので、今はすごく充実した毎日を送れています」

昨季の『ワイルドカード・シリーズ』では登録メンバーから外れた。今季は重要局面を託されることも増えた。

「しっかりこの仕事が果たせている。チームに貢献できている感覚が昨年までなかったので、それは今すごくモチベーションであったり、やりがいの大きな僕の中のパーツになっています」

練習中の松井裕樹とエストラーダ(左)

ブルペン全体への信頼も強い。走者を残して降板することもあれば、誰かが招いたピンチの火を消すこともある。お互いにフォローする一体感と絆がある。

「誰かがピンチになったら助けに行くのは、シーズン中から本当にやってきていることなので、僕の後ろにたくさん力強い仲間がいるので、彼らのおかげで僕もがんばれている部分は大きくあると思います」

ロッカーが隣のダルビッシュ有投手(40)とも、試合前に配球や打者への向き合い方を相談している。

「母国語でしっかりディスカッションできる存在がいるのは本当に僕にとって大きなことですね」

2023年12月に結んだ契約は5年総額2800万ドル(約44億3900万円)。2026年終了後にはオプトアウト権(契約破棄条項)を持つ。

現在の契約を維持した場合、残る2年間は総額1350万ドル(約21億4000万円)。負傷に関する条件次第では5年目が球団オプションへ転換する条項も含まれている。

成績、役割、首脳陣からの信頼。3年目に積み上げた材料を踏まえ、今オフにどんな決断を下すか。松井の去就にも注目が集まる。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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