【横浜好き】2年目の飛躍を目指す度会隆輝、打順の適性は何番か

度会隆輝（横浜DeNAベイスターズ）

開幕から桑原将志やオースティンなど、主力に故障者が出て苦しい状況の中、存在感を見せ始めているのがプロ2年目を迎えた度会隆輝です。度会は4月15日からの巨人3連戦で3試合連続マルチ安打を記録し、19日の中日戦では今季初本塁打を放ちました。

ルーキーイヤーの昨季は、新人選手としてセ・リーグでは初となる開幕から2試合連続本塁打をマークするなど、華々しいデビューを飾った度会ですが、オールスター以降は出場機会が減り、75試合出場で打率.255、3本塁打、24打点でシーズンを終え、ポストシーズン出場はありませんでした。

今季も不動のトップバッターに成長した梶原昂希や、MLBから復帰2年目となる筒香嘉智など、激しくなった外野争いで開幕一軍を逃していましたが、4月6日に一軍登録されると、同日の広島戦に代打で出場して初打点を記録。

スタメン起用されたハマスタでの巨人、東京ヤクルト戦では2試合ノーヒットと結果を残せませんでしたが、社会人時代に都市対抗野球で躍動した東京ドームでの巨人3連戦で12打数6安打と爆発しました。

今季初スタメンとなった9日の巨人戦では7番で起用された度会ですが、ヤクルト戦から3試合は5番、17日の巨人戦では3番とプロ初となるクリーンアップでの起用となり、19日の中日戦は2番、そして20日はまた3番で起用されています。

昨季の鮮烈デビュー時には、1番で起用されていた期待のホープですが、何番が最も相応しいポジションなのでしょうか。

昨季の度会はクリーンアップ（3・4・5番）以外の全ての打順で起用されています。もっとも多かったのがやはり1番で、25試合の出場となっていますが、打率.196と意外に低打率で終わっています。

本塁打は2本放っていますが、出塁率.261はトップバッターとしてはやや物足りない数字と言えそうです。111打席で四球がわずか5という数字は、早いカウントから積極的に振っていくバッティングスタイルもあるかもしれませんが、三振も18と決して少なくない数字です。

次に多いのが2番で22試合にスタメン起用され、ここでは打率.272とまずまずの数字を残しています。出塁率も.313をマークしていますが、犠打はゼロ、打点は打順別では最多の9打点で、『攻撃型』の2番といったところでしょうか。

下位の打順では、試合数が少なくなりますが、特筆すべきなのが7・8番の6試合で24打数12安打の打率.500をマークしていることです。

この打順ではいずれも出塁率と長打率を足したOPSで、10割超え（7番1.127、8番1.379）を記録しており、牧秀悟やオースティン、宮崎敏郎、佐野恵太など、タイトルホルダーが並ぶ中軸から、下位打線に入って投手が一息つく場面なのか、かなりの高打率を残しています。

今季（4月20日終了時点）は、昨季未経験だった5番での3試合で10打数4安打の打率.400、3番での2試合では8打数2安打の打率.250、1本塁打をマークしています。

ちなみに昨季、度会のイースタンリーグでの成績は49試合出場で打率.349、2本塁打、23打点。長打率.466、出塁率.399で、OPSは.865。得点圏打率も.370と高い数字を残しています。

今季も11試合で打率.333とイースタンでの数字を見ると、将来的には一軍でクリーンアップの一角も任せられそうな数字ですが、昨季の一軍での得点圏打率.259で、走者を還す打順に定着するには、このあたりが課題になるでしょうか。

リードオフマンに梶原、桑原がおり、中軸には牧、オースティン、宮崎、筒香など五指に余るスラッガーが揃う現在の打線では、度会のベストポジションは『バントをしない2番』か、下位で『恐怖の7・8番』といったところでしょうか。

そこから3～5年後には首位打者や最多安打などの打撃タイトルが狙える3番打者、というのが個人的には理想形かと思っていますが、みなさんはどう思いますか？

文：大久保泰伸