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野球 コラム 2025年1月22日

【横浜好き】「オイシックス新潟」「くふうハヤテ」所属の元ベイスターズ選手の成績を調べてみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

昨季からNPBのファームに「オイシックス新潟アルビレックスBC」と「くふうハヤテベンチャーズ静岡」の2チームが加盟しましたが、NPB未経験の選手だけでなく、既存の12球団を戦力外になった選手も多くが所属しています。元ベイスターズの選手も、昨年は2チーム合わせて7名がプレーしましたが、その成績はどうだったのでしょうか。

まず、昨季ウエスタンリーグ6位のくふうハヤテには、田中健二朗、藤岡好明、倉本寿彦と一軍実績が豊富な選手がプレーしました。ベイスターズでは14年間で274試合に登板した田中は、昨季18試合で0勝1敗3セーブ、防御率1.40。福岡ソフトバンク、北海道日本ハムを経てベイスターズで2020年まで4年間プレーした藤岡は、21試合で0勝2敗3セーブ、防御率1.37。

いずれもリリーフとして好成績を上げていますが、田中が今季も同チームでプレーするのに対して、藤岡は1年で退団となっています。藤岡はベイスターズ退団後、独立リーグの火の国サラマンダーズでプレーした後、現役続行にこだわり、トライアウト入団でくふうハヤテに入団しましたが、40歳という年齢もあり契約延長はなりませんでした。

ベイスターズに2022年まで8年間所属し、2017年には正遊撃手としてフル出場を果たすなど、通算667試合に出場した倉本は、昨季65試合に出場して打率.349と別格の働きを見せています。倉本も社会人野球の日本新薬を経ての入団でしたが、くふうハヤテでは4番も任されるなど主力選手となり、今季も同チームでプレーすることが決まっています。

くふうハヤテにはもう1人、投手でベイスターズに3年間所属した池谷蒼大も所属しており、23試合で2勝5敗、防御率5.83の成績を残しています。先発でも起用された池谷は、今年26歳という年齢を考えると、NPBのトップ12球団への復帰の可能性もあるかもしれません。

昨季イースタンリーグ8位のオイシックスには、三上朋也と笠原祥太郎、田中俊太が所属しています。

ベイスターズでの9年間で通算346試合に登板した後、2023年は巨人で22試合登板だった三上は47試合で4勝4敗1セーブ、防御率3.55。中日の5年間で通算54試合登板の後、23年に現役ドラフトでベイスターズに移籍するも、2試合登板で戦力外となった笠原は、13試合で1勝6敗、防御率5.07となっています。

巨人の3年間で209試合に出場した後、ベイスターズで2023年までの3年間で77試合に出場した田中は、今季108試合に出場して打率.259、1本塁打、25打点をマークしました。

三上はリリーフ、笠原は先発と、いわゆる『定位置』での起用で、成績的には三上の方が結果を残したと言えそうです。両選手とも今季の残留を決めていますが、三上が今年で36歳、笠原は今年で30歳という年齢的なこと、さらには貴重な左の先発要員という意味では、笠原の方がトップチーム復帰の可能性は高いかもしれません。

田中は数字的にも、今季もチームの主力選手としてのポジションにいると言えそうですが、トップチーム復帰には、もう少し打撃でアピールすることが必要かもしれません。

昨年の育成ドラフトでは早川太貴(くふうハヤテ/阪神3位)と下川隼佑(オイシックス/東京ヤクルト3位)が指名されたように、活躍すればNPBのトップチームでプレーするチャンスもつかめます。

両選手はNPBトップチームでのプレー経験がない選手ですが、今後は元NPB選手の支配下復帰というケースも実現するのでしょうか。そして、そこに元ベイスターズの選手の名前は現れるのか。「ファームチームとしての新規参入」というかつてない試みの意義という意味でも、これから注視していきたいところです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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