【ハイライト動画あり】早稲田大学、終始流れを渡さずに完勝。先発の宮城誇南が好投。全日本大学野球選手権 準々決勝

先発の宮城誇南が好投

2回戦で大阪商業大学を相手に11回に及ぶ熱戦を制し、準々決勝に駒を進めた早稲田大学。この日は、福岡六大学野球連盟代表の九州産業大学と対戦した。

早大は、2回に相手のミスを逃さず先制点を奪うと、4回には相手の野選、山縣秀（商4＝東京・早大学院）の適時打などで一挙4点を挙げる猛攻を見せる。先発した宮城誇南（スポ2＝埼玉・浦和学院）は、味方の失策の間に1点を失ったものの、6回を自責点0に抑える堂々の投球を披露。投打がかみ合った早大が6-2で勝利し、準決勝進出を決めた。

この日、先発マウンドに登ったのは、今季の東京六大学春季リーグ戦で第2先発として登板した宮城。この日の宮城は、初回から厳しい局面を迎えた。先頭打者に左前安打で出塁を許すと、犠打と四球で一死1・2塁のピンチを背負う苦しい展開に。

それでも、続く4、5番をチェンジアップで連続三振に斬って取りピンチを脱すると、2回以降は低めにボールを集め、ゴロを量産するいつも通りの投球を披露。

バックも宮城を盛り立て、2回には山縣が三遊間深くのボールに追いつき遊ゴロに抑える美技を見せると、4回にも小澤周平（スポ3＝群馬・健大高崎）が三塁線を抜けるかという打球を好捕。チームとして強化してきた「球際の強さ」を、全国の舞台でも存分に披露した。

6回こそ山縣の失策で失点を喫したものの、この失策も山縣が広大な守備範囲をカバーしているがゆえに生まれたもの。また、2死満塁と打球が外野に抜けていれば2点が入る状況だっただけに、山縣が打球に追いつき失点を1点で抑えたこのプレーは、試合の流れを九産大に渡さない、隠れたビッグプレーだったと言えるだろう。

好投を続ける宮城を援護したい打線は、完璧に抑え込まれた初戦から一転、序盤から相手先発を攻め立てた。初回は得点を奪えなかったものの、2回に7番・梅村大和（教4＝東京・早実）が2死から左前安打で出塁。すかさず盗塁を試みると、送球が逸れる間に三塁まで進塁し、1人で好機を作り出す。