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大学選手権の舞台となる明治神宮野球場
第73回全日本大学野球選手権大会は6月10日(月)の開幕。16日(日)に予定される決勝まで、明治神宮野球場(神宮球場)と東京ドームで合計26試合が組まれている。
前回大会は青山学院大学の優勝で幕を閉じ、決勝戦は常廣羽也斗が明治大学を完封している。常廣はドラフト1位で広島に入団し、準決勝に先発した下村海翔もドラフト1位で阪神に進んだ。
同大会は他にも古謝樹(東北楽天1位/桐蔭横浜大学)、上田大河(埼玉西武2位/大阪商業大学)、高太一(広島2位/大阪商業大学)、滝田一希(広島3位/星槎道都大学)と好投手が目白押しだった。 ★ドラフトで指名された大学選手権出場選手の一覧(https://www.jsports.co.jp/baseball/daigaku/sensyuken/stats/)
今大会について言うと、現時点で「ドラフト1位濃厚」と断言できる人材は思い当たらない。3月の侍ジャパン欧州選抜戦に招集された金丸夢斗(関西大学)、中村優斗(愛知工業大学)は所属校がリーグ戦の優勝を逃したため、大学選手権出場は叶わなかった。
とはいえ全国大会でアピールに成功し、評価を上げる選手はきっと出る。今回は注目投手を4名紹介したい。
渡邉一生は仙台大学(仙台六大学)を選手権に導いた3年生左腕だ。宿敵・東北福祉大学との最終節は、まず1回戦で7回を零封し勝利投手になると、2回戦も延長10回裏のタイブレークに登場して「胴上げ投手」となった。172センチ・72キロと決して大柄ではないが、最速は152キロの本格派だ。
仙台大学は第72回大会もベスト8に入っているが、渡邉はマウンドに立っていない。いずれも開幕直前のケガの影響で2023年の春季リーグ、秋季リーグは登板を回避している。そんな状況でも地道にフォームを改良し、決め球チェンジアップの切れを高めて、この春にブレイクした。
渡邉は神奈川県内の強豪私学を退学した後、通信制に転向してクラブチームで野球を続けた経歴の持ち主。転校、負傷といった「挫折」を乗り越えて強くなった彼は、2025年秋の有力なドラフト候補だ。
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