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◆12球団ワーストの失策数
先週の試合を見ても、23日の阪神戦は外野からの中継ミスによる失点、27日の巨人戦は挟殺プレーの失敗からの失点が致命傷になり、僅差の試合をものにできないなど、今季は守備の乱れが勝敗につながるケースが多い。
事実、チーム失策数18は12球団ワーストで、その内訳を見ると、牧が最多の4失策、石上泰輝が3失策と、センターラインの不安定さが目立つ。ルーキーの石上は思い切りのいい打撃が評価されてスタメン起用が増えているが、その打撃も打率2割を切る状態。京田陽太や柴田竜拓など守備に定評のある選手や、2年目の林琢真、今季一軍未出場の森敬斗まで含めて、誰が正遊撃手の座を確保するのか、注目される。
◆ホーム、ハマスタでの不振
2022年は勝率.581、昨季も勝率.550と、近年は真っ青に染まったスタンドの大声援を味方につけているベイスターズだが、今季は4勝8敗の勝率.333とホームアドバンテージを活かせていない。
個々の選手を見ても、宮崎が打率.256(昨季.343)、牧が打率.260(昨季.295)と主軸が振るわず、来日1年目の2020年に打率.337、21年は打率.367をマークしたオースティンの離脱は痛手と言える。そんな中、打率急降下の度会隆輝は横浜スタジアムでは打率.283、3本塁打をマークしており、今後も試合後のお立ち台でファンを沸かせる存在として期待される。
◆今週の度会隆輝(4月23~28日)
阪神との2連戦では2試合連続5打数ノーヒット、さらに2試合続けて一打同点、逆転のチャンスで最後の打者として空振り三振でゲームセットとなった。23日の最終打席では2球ストライクを見逃した後、空振りで3球三振と、らしさが見られなくなった状態で、26日の巨人戦から今季初めて1番を外れて8番に降格した。
このまま結果が出なければスタメン落ちの危機でもあったが、この試合で4月12日以来、自身3度目となる3安打猛打賞。8回の第4打席では試合を決定づける満塁本塁打と崖っぷちでの勝負強さを発揮した。翌日も1安打で1番に復帰した28日は無安打に終わり、打率.220で先週を終えた。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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