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投手陣も勝ち頭の欠端光則が11勝(8敗)、新浦壽夫と中山裕章が10勝(新浦11敗、中山6敗24セーブ)と3人が2ケタ勝利をマークしましたが、最下位の阪神に負け越すなど、安定感を欠いたチームは59勝67敗4分で、優勝した中日と20.5ゲーム差の4位に終わりました。
本拠地が横浜スタジアムではなかった昭和の3シーズンは、6位(1976年)、2位(1964年)、4位(1952年)でしたが、もっとも成績が良かったのが1960年に大洋を日本一に導いた『魔術師』三原脩監督5年目のシーズンで、80勝58敗2分で優勝した阪神とわずか1ゲーム差の2位でした。
打率、打点でチームトップの.299、96打点(27本塁打)の桑田武を中心に、同本塁打トップの36本塁打を放ったM・クレスニック、他にも森徹に2人の近藤(和彦、昭仁)などを擁した「メガトン打線」に、投手陣もともに21勝を挙げた秋山登と稲川誠、新人王に輝いた高橋重行が17勝をマークするなど、1998年の2度目の日本一まで、もっとも優勝に近づいたシーズンでした。
1964年にエースだった秋山監督2年目のシーズンだった1976年は、投手陣に平松政次、山下律夫、間柴茂有、渡辺秀武など多士済々な顔ぶれが揃い、打撃陣も松原誠、中塚政幸、長崎慶一、山下大輔、J・シピンなど、破壊力抜群の打線でしたが、終わってみれば45勝78敗7分で5位のヤクルトに8.5ゲーム差をつけられての最下位。
打撃陣はリーグ2位の172本塁打を記録しましたが、チーム防御率はリーグ5位の4.45と、この年もチームとしてはバランスが悪く、投打が噛み合わないシーズンでした。
球団創設3年目、松竹ロビンスをセ・リーグ初代王者に導いた小西得郎監督を迎えた1952年は、58勝62敗で4位でした。Aクラスの確率が33.3%、そして最下位の確率も33.3%という辰年のベイスターズ(ホエールズ)。
小西、三原、古葉、権藤と名監督の名前も目を惹きますが、今季の三浦監督はどんな結果になるのか。できることなら、これまでなかった『1』という順位を期待したいものです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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