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菊池雄星(ブルージェイズ)
現地10月4日(日本時間5日)にターゲットフィールドで開催されたツインズとブルージェイズによるアメリカン・リーグのワイルドカードシリーズ第2戦は、本拠地の大歓声を受けたツインズが2-0で勝利し、シリーズ2連勝でアストロズの待つディビジョンシリーズ進出を果たした。
◆試合結果
Bジェイズ|0 0 0 0 0 0 0 0 0|0
ツインズ |0 0 0 2 0 0 0 0 X|2
この試合でMLBポストシーズン初出場を果たした菊池雄星は、ブルペンから2番手として4回無死1塁の状況で救援登板すると、1回2/3を投げ、3安打1四球1失点の内容で3番手のイミ・ガルシアへとバトンを渡した。
勝敗を分けたのは、攻守で好プレーを見せた遊撃手アレックス・コレアの存在だった。ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督は、それまで支配的な投球を見せていた先発右腕のホセ・ベリオスが、4回に先頭打者を歩かせたところで、左打者が続くこともあり、菊池を投入。
しかし、左腕は内野安打と四球で無死満塁にピンチを広げたところで、コレアに詰まりながらもセンター前へ適時打を運ばれ、先制点を許す。菊池はこの後、併殺打の間に追加点を献上し、ブルージェイズは緊迫した投手戦が予想されたシリーズで2点を追う状況となる。
ブルージェイズは5回表の攻撃で、二死ながら2・3塁のチャンスを作るも、2塁走者のブラディミール・ゲレーロJr.の背後から、忍者のように2塁ベースへ忍び寄ったコレアへ、先発のソニー・グレイが牽制球を投じると、ゲレーロJr.の帰塁が間に合わず、3アウトチェンジに。
結果的には、このプレーが単にイニングを終わらせるだけでなく、失点直後のチャンスを最も残念な形でふいにすることになったブルージェイズの勢いを削ぐ格好となり、投手6人を投入したツインズが2点差を守り切って、ディビジョンシリーズ行きを決めた。
『MLB.com』でブルージェイズを担当するキーガン・マセソン記者も、このゲレーロJr.の牽制死がこの試合のターニングポイントになったとみており、試合後に投稿した速報記事の冒頭で以下のように伝えた。
「またも、ブルージェイズのシーズンは、出し抜けで悲痛な幕切れを迎えることとなり、ツインズの面々がその周囲で祝福の咆哮を上げるなか、ダグアウトへ右手をかざして助けを求めるブラディミール・ゲレーロJr.の姿が、長く瞼に焼きつく光景の1つとなった」と、牽制死を告げられた直後に、ダグアウトへチャレンジを促したゲレーロJr.の様子を伝えた。
このプレーについてマセソン記者は、「ブルージェイズはシーズンを通して攻撃的な野球をプレーしたが、あまりに頻繁にこのようなしっぺ返しを喰らった」と論じた。
一方、スポーツ情報サイトの『ジ・アスレチック』は、試合後に掲載した速報記事の中で、継投の場面について、「絶対に負けられない第2戦を迎えるにあたり、シュナイダーはピッチングプランについては戦力総動員のアプローチを採り、これによりキクチもブルペンから起用できるようにすることを示唆していた」と、その背景を説明した。
しかし、あくまでも結果論ではあるが、この総動員アプローチへのこだわりが、流れを相手に渡す悪手となってしまった。
J SPORTS 編集部
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