【WBC現地レポート】日本野球が大好きな中国のインフルエンサーに話を聞いた

真砂勇介選手を取材する2人

中国代表の試合で、入場シーンでも打席に入る時でも、毎回のように一際大きな歓声を浴びていたのが、元ソフトバンクの真砂勇介選手（現・日立製作所）。今日のチェコ戦前の打撃練習後、その真砂選手に日本語で話しかけていた現地メディアがいた。

マスク越しでもニコニコしているのが見て取れる和やかな取材風景だったので興味深く見ていると「真砂さん、ずっと中国にいてください」「中国の野球ファンはみんな応援していますから！」と熱心にお礼を言ってインタビューが終わった。そこで、とても朗らかそうな彼らに詳しく話を聞いてみた。

右側がリュウさん、左がチョウさん

質問者は中国最大のSNS「ウェイボー」のインフルエンサーで、劉 崢（リュウ・チョン）さん。隣でカメラを持っていた張 海辰（チョウ・カイシン）さんも日本語が流暢で、聞けば大阪でSNSの会社を持つ社長という。いわばSNSのプロであるコンビだが、野球の話をすると少年のような表情で熱弁してくれる。

劉さんが野球を好きになったきっかけは、20年以上暮らしているという大阪で友人に連れて行ってもらった甲子園での阪神戦だ。「応援とファンの熱に感動しました！本当に楽しくて」と言い、以来すっかり日本の野球に魅せられているのだとか。ちなみに、好きな選手は阪神のスピードスターだった赤星憲広さんの名前が挙がった。

張さんも日本の野球が大好き。「中国では漫画『タッチ』や『ダイヤのエース』をはじめ色々な野球漫画やアニメが有名なので、若い野球ファンは多いんです。確かに中国では野球はマイナーですが、着実に人気は高まっていいます」と語る。しかも、張さんは上海に近い杭州で社会人野球をしていたこともあって、「僕の周りはみんな野球の話ばかりです」と笑う。

同じく好きな野球選手を尋ねると「やっぱり大谷翔平選手です」と答えるやいなや、隣の劉さんが「僕だって好きだよ！」「いやいや中国の人はみんな大谷選手のことが好きだから（笑）」と大谷選手のちょっとした『取り合い』のようなやり取りに。それだけ中国でも大スターだということがわかる。