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【広島好き】2023年は「がががが がむしゃら」。1953年は「闘志なきものは去れ」。1990年代までのカープのキャッチフレーズを調べてみた
野球好きコラム by 大久保泰伸話題になったのが、1984年の『START FROM ZERO』で、0からのスタート、の象徴的存在として、長嶋清幸外野手がNPB史上初の背番号「0」となりました。その年、チームは2位に終わりましたが、翌1984年に『BLAZING BASEBALL』見事4度目のリーグ優勝と3度目の日本一を達成しています。
もうひとつ、なぜか個人的に記憶に残っているのが、1989年の『Winning Smile(勝利の笑み)』。この頃からは日本語訳も付くようになりました。余談になりますが、同時期にウイニングスマイルという競走馬が存在し、GIレースにも出走するほどの強い馬で、名前だけで応援していた記憶があります。以降は1990年の『Striking Anew(新たなる爆発)』を経て、1991年の『Will to Victory(勝利への意欲)』のキャッチフレーズのもと、チームは5度目のリーグ優勝を果たしています。
江藤智や前田智徳、野村謙二郎などを擁して「ビッグレッドマシン」と呼ばれた強力打線が売りだった90年代中盤、シーズン途中からの猛烈な追い上げで優勝まであと一歩に迫った1994年から『TOTAL BASEBALL(総合野球)』という言葉を4年続けて使用しています。
2位に終わった1995年は『TOTAL BASEBALL2 FORWARD EVER(前進あるのみ)』。長嶋巨人のメークドラマで歴史的逆転を許した1996年は『TOTAL BASEBALL3 OVER THE TOP(頂点を極めろ)』、そして3位に終わった1997年の『TOTAL BASEBALL4 REALIZAR・SUENO(夢の実現)』までトータルベースボールシリーズが続きましたが、残念ながらリーグ優勝には手が届きませんでした。
そして、翌1998年から15年連続Bクラスと長い低迷期に入るわけですが…、このキャッチフレーズの歴史、調べてみると意外と面白かったので、2000年代以降として次回、後編ということにさせてもらいます。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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