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野球 コラム 2022年7月5日

【楽天好き】「嫌なことより楽しいことをたくさん考える人生のほうがいい」。島内宏明選手にいろいろ聞いてみた。ファンからの相談コーナー編

野球好きコラム by 松山 ようこ
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島内宏明

楽天イーグルスの中心選手である島内宏明選手に聞く、質問シリーズの第3弾は「ファンからの相談コーナー」。これまでの面白コメントからも彼がセンスと直感で結果を出すイメージを抱く人もいるかもしれないが、時に打撃では「考えすぎる」ほど思慮深い一面を持つということはこれまでにもお伝えしたとおり。

思うに直感と思慮深さが同時に存在するからこそ、結果も島内節も生まれるのかもしれない。そうした感想を思わせるのが、今回の相談コーナー。質問は(事前に知らせることなく)本人にぶっつけで尋ねたが、即座にユニークで実践的な答えが得られたので、ご紹介したい。

―― 会社に同姓同名の人がいます。違う呼び方にしないと紛らわしいのですが、年齢もほぼ同世代ですし、役職で呼ぶにしても、一方に失礼な気がします。どうすればいいでしょうか?多くの人が所属するチームという組織で働く島内さん、教えてください。(20代男性)

島内:まず向き合うんです。それと、それぞれの同姓同名の同僚の方との関係を築くことが大切ですね。やはり名前は変えられないものですし、まあ名前を変えて呼ぶというのも1つの選択肢かもしれないですが、親に申し訳ないじゃないですか。だから向き合って、関係を築く。

例えば、どっちかがメガネやコンタクトレンズかもしれない。メガネだったら、「そのメガネいいですね」って話しかけて、名前を呼ばずにぼかすとか(笑)。要するに、向き合って関係を築くことで、何とでも呼びかけられるようになると思うんです。

さとうひろしさんなら、「さとうさん」と「ひろしさん」で呼び分けてもいいですし、関係が築かれていれば、「サトウちゃん」、「ヒロシ」って呼べるようになりますから。だから、向き合って関係を築くといいんじゃないかと思います。

―― 組織で働くことが苦手です。人に合わせるのが苦痛でストレスになるからです。コロコロと言うことを変える上司もいて、うんざりしています。チームにはいろんな人がいて臨機応変に対応することも多いと思いますが、島内さん、どうしたらいいでしょうか?(30代男性)

島内:気持ちはすごいわかります。僕も球場に行きたくないとかありますから。ただ、どうなんでしょうか。相談者の方は、その人のことが嫌いなんでしょうか。だとしたら、あまり深く考えすぎないほうがいい気がします。本当にその人のことを嫌いになるのはよくないので。苦手な人だとしても、その人の良いところを探すのは大事なんじゃないかなと思うんですよね。

「あの人はこうこうこうだけど、こういうところはイイよね」って、ポジティブに帰結して考えてみたらどうでしょうか。どんな人でも結局、いいところは見えてくると思うんですよね。…というのが1つ目です。

もう1つの考えはですね、サンドバッグ。これに向かってしばいちゃう(発散する)と平和です。どうしても駄目だったらの場合です。でもね、基本的には1つ目でお願いしたいですね。やっぱり良いところを探してみると、誰でも1つは絶対に良いところがあると思いますから。それでもどうしても駄目だったら、ちょっとサンドバッグとかで発散してみてください。

―― 人の目や意見がすごく気になります。誰も自分のことなんて見てないと思うんですけど、SNSやグループLINEで悪口を言われるのも怖いし、かと言って何も言われないで透明人間になるのも嫌です。いつも大勢の人から注目されている島内さん、どうしたらいいでしょうか?(10代男性)

島内:気にしないでって言いたいですけど、きっと気になってしまうんでしょうね。僕も別にそこまで注目はされてないですけれども、気になる時期はありました。でも、限界まで気にしたら、正直もう周りの目が気にならなくなりました。

慣れと言っていいのかわからないですけど。例えば、自分のことに関してSNSとかで変なこと書かれたとするじゃないですか。最初それは落ち込むんですけれども、何回も何回も書かれていると、またかって考えるようになる。

もちろん、それが駄目な方向に向かうようなら考えないといけないんですけど、僕の場合は行ききって(限界に達して)最終的にはメンタルに引っかからなくなりました。僕らは言われるのは宿命みたいなところもあるので、当たり前みたいに思うようにしています。

でもこの場合も、どこかで発散はした方がいいし、それがポイントになると思います。犯罪以外でね。さっき言ったサンドバックみたいなのでもいいわけです。できれば、何か趣味を見つけるとか。僕もあんまり趣味ないですけど、これをやっていると嫌なことも忘れられる的なもの。

もしかしてこの人は野球を見ているときはそうかもしれないですけど、SNSのこともみんな忘れられるような何か1つ楽しいことを見つけてほしいですね。それで楽しいことが2つ、3つと増えていったら、悲しいことより楽しいことを考える時間が増えますよね。嫌なことより楽しいことをたくさん考える人生のほうがいいと思うんです。楽しい人生にしてほしいです。

***


質問者のファンを想像しながら、「詳しくわからないですが」と断りながら、ていねいに応えてくれた島内選手。また質問があれば応えてくれるとのことなので、次は差し障りのない限りで詳しく状況を伺いたいと思います。今回もご協力くださったファンの皆さま、ありがとうございました!

取材・文:松山ようこ/写真:東北楽天ゴールデンイーグルス提供

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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