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プロ4年目で初の開幕一軍を狙う知野直人は「6番・ショート」で、ただ1人フル出場を果たし、第1打席の四球から安打、二塁打と3打席連続出塁。ライバルである森敬斗が故障で開幕絶望となった定位置奪取へアピールした。
もう1人、途中出場の楠本泰史も、安打と犠牲フライで1安打1得点と活躍。さらに二軍から1試合限定のオープン戦出場となった育成ルーキーの村川凪は4回に代走で二盗を決め、昨季四国ILで盗塁王に輝いた自慢の足を披露した。
桑原将志、牧秀悟、宮崎敏郎、ソトが先発出場した主力組では、宮崎が初回の先制タイムリーから2打席連続安打と早くも全開モード。ソトは最初の打席で犠牲フライを放って打点を記録し、4番で出場した牧は無安打も、2四球を選んで貫禄を示した。
北海道日本ハムからノーテンダーで移籍した大田泰示は「2番・センター」でスタメン出場。第1打席で安打を放ち、高校時代から馴染みのある本拠地でのデビューを飾った。
その他にも神里和毅、大和、出場した3人の捕手(嶺井博希、山本祐大、戸柱恭孝)がいずれもヒットを放つなど、出場した野手18人中、10人が安打を記録した。
JR関内駅のホームから降りる階段の横に並んだ「横浜反撃」のスローガンの下に開催された本拠地初戦は、新シーズンへの期待が、否が応でも高まる結果となりました。
攻撃では反対方向への打球が目立ち、2本の犠飛など得点圏での最低限の打撃、走塁の意識向上で1・3塁の状況を作る理想的な展開など、明らかに“石井琢朗効果”と思える形が目につきました。軽度の脳梗塞で心配された斎藤隆投手コーチも試合前には元気な姿を見せ、投手陣にも今後は新コーチ効果が期待されます。
昨年に続いて今季も最下位から優勝チームを、そんな妄想も夢ではないと思えるスタートとなりました。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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