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野球 コラム 2021年11月23日

阪神6位指名を擁する日立製作所、初出場のエイジェック、ヤクルト3位指名の秘密兵器を持つ日本通運、元ロッテ渡辺俊介監督率いる日本製鉄かずさマジック、一昨年王者のJFE東日本。都市対抗野球大会チーム紹介(北関東・南関東代表)

野球好きコラム by 大島 和人
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第92回都市対抗野球大会が、11月28日に開幕する。今回は北関東3チーム、南関東2チームを取り上げる。

◆日立製作所(日立市/3年連続39回目)北関東第1代表

北関東第1代表を掴んだ日立製作所

2次予選は負傷者が立て続けに出た中で、北関東第1代表の座を掴んだ。投手陣は主戦格の右腕・青野善行が腰痛で登板を回避したものの、左腕・岡直人を中心に継投で凌いだ。

代表決定戦で先発した原田泰成は入社2年目で、150キロ台の速球を持つ右腕。田川賢吾は昨季までヤクルトでプレーしていた189センチの大型右腕で、決勝戦では2イニングを零封している。

チームの武器はまず強打のクリーンアップ。豊田寛は10月のドラフト会議で阪神の6位指名を受けている右打ちの外野手だ。3番ライトで起用された予選3試合では打率.444、2本塁打、4打点を記録してMVP(最高殊勲選手)に輝いた。東海大相模高校で夏の甲子園大会を制し、U18日本代表に選出されたエリートでもある。

4番サードの森下翔平も右の強打者で打率.375、1本塁打を記録している。5番ファーストの田中政則は入社20年目、38歳の大ベテラン。打率.5割、3打点で北関東大会の「首位打者賞」に輝いた。

補強選手でSUBARUの2投手(手塚周、阿部博光)と日本製鉄鹿島の林悠平が加わったことは大きなプラス材料。5大会ぶりの決勝進出、そして初優勝を狙える陣容が整った。

◆エイジェック(小山市/初出場)北関東第2代表

北関東予選は長らく日立製作所、日本製鉄鹿島、SUBARUの“3強”が2枠を争う構図が定番だった。エイジェックはそんな激戦区で初出場を決めている。

エイジェックグループは「人材の総合プロデュース企業」としてグループ41社に17,600名の社員が在籍。スポーツマネジメント事業にも力を入れ、女子野球やチアスクールにも取り組んでいる。新興チームということもあり、選手の大半が入社3年目以内の若いチームだ。

投手陣は第2代表決定戦(vs. SUBARU)で8回1失点の好投を見せた金城乃亜、第2代表決定トーナメント準決勝(vs. 日本製鉄鹿島戦)で好投した林明良が2枚看板。

金城は専修大から入社して2年目の右腕で、ツーシームやスプリットで「打たせて取る」技巧派だ。林は関東学院大学から入社した1年目の左腕で、140キロ台後半の球速を持つ本格派だ。

コーチ陣に千葉ロッテで活躍し“幕張の防波堤”の異称で知られる小林雅英氏がいる。彼の手腕も投手力を支えているはずだ。

補強選手はSUBARUの森下智之と日置翔兼、日本製鉄鹿島の生田目忍の3名。いずれも強打の野手で、打線がパワーアップを果たしている。

◆日本通運(さいたま市/7年連続46回目)南関東第1代表

南関東2次予選は初戦となった準決勝(vs. オールフロンティア)が9-0、第1代表決定戦(vs. JFE東日本)とも9-0のスコアで万全の勝ち上がりを見せた。

投手陣は相馬和磨、庄司拓哉といった“くせ者系”の左腕が健在。加えて今回の予選は専修大学から入社して2年目の右腕・前田敬太が第1代表決定戦の好投で、南関東予選の最高殊勲選手(MVP)に選ばれた。前田と入社3年目の右腕・釘宮光希は、いずれも140キロ台後半の速球を持つ本格派だ。

2次予選ではわずか1イニングの登板にとどまっているが、入社2年目の右腕・柴田大地は最速156キロの超本格派。日本体育大学時代もケガでほとんど登板がなく、完全な「隠し玉」だったが、ドラフトではヤクルトの3位指名を受けた。

4番を任される北川利生は社会人球界を代表する強打の右打者で、2次打線は打率.714を記録している。1番・添田真海は入社2年目のショートで、明治大学4年の春には東京六大学の首位打者も獲得している巧打者。2次予選は4打点と勝負強さも見せている。

外野手の手銭竜汰、キャッチャー木南了、セカンド浦部剛史といった経験豊富な実力者が下位打線に入るラインアップは強烈。控えも含めて、投打に人材が詰まっているチームだ。

◆日本製鉄かずさマジック(君津市/3年ぶり13回目)南関東第2代表

新日鉄君津時代から下柳剛、松中信彦といった人材を輩出してきた古豪が3年ぶりに東京ドームへ戻ってきた。昨年から古巣の監督に就任したのが、千葉ロッテで活躍した渡辺俊介氏。彼も偉大なOBの1人だ。

橘朋晃は2019年にJFE東日本、20年はHondaの補強選手として都市対抗制覇を経験している優勝請負人。29歳の右サイドハンドで、球速こそ130キロ台前半だが、変則フォームと制球力で打者を翻弄する。第2代表決定戦は彼が5回途中からリリーフで登板し、胴上げ投手になっている。

他にも第2代表決定戦で先発した156キロ右腕の山本晃希は要注目。また本来なら主戦格の右腕・松尾雄亮も負傷から復帰している。

内山翔太は2次予選で1番打者として起用され打率.375、7打点と役割を果たしたショート。桐蔭横浜大を卒業後はクラブチーム、BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスでプレーし、今季からかずさでプレーしている。

3年目の中村誠は2次予選で代打として起用されていた。大阪桐蔭高時代はキャプテンとしてチームを全国制覇に導いた選手。入社直後までは外野手だったが、昨年から捕手に転向した。かずさではまず、ベンチからチームを盛り上げている。

◆JFE東日本(千葉市/3年連続25回目)南関東第3代表

2019年優勝のJFE東日本

南関東は2大会連続で優勝チームを輩出している地区だが、JFE東日本は2019年(第90回大会)の王者だ。

投手陣は新戦力が台頭している。2次予選では入社1年目の左腕・山田啓太が主戦格として台頭。山田は東海大相模高、白鴎大と場数を踏んできた実戦派で、140キロ台の速球で押せるタイプでもある。

3年目の右サイドハンド林桂大も、山田とともにローテーションを回していた。同じく新人左腕の宇賀神陸玖、2年目の右腕・本定史好も中継ぎで起用されている。

2次予選は5試合すべてが4人の継投。第90回大会でエース格の活躍を見せた右腕・本田健一郎はセットアップ、抑えの起用だった。

勝ち試合のクローザーは都市対抗優勝時と同じく須田幸太だろう。横浜DeNAベイスターズで8年プレーしたのち“古巣”に復帰し、第90回大会では橋戸賞(MVP)に輝いた35歳のコーチ兼任右腕だ。球速こそ140キロそこそこだが、「切れ」「伸び」で空振りを奪う本格派だ。

打線は今川優馬(北海道日本ハムファイターズ)がプロ入りしたものの、1番セカンド峯本匠、4番サード平山快など、90回大会で「驚異の新人」として活躍したメンバーが残る。平山は2次予選で打率4割、7打点と突出した打撃成績を残している。

関龍摩、山田和哉は注目の新人野手だ。関は指名打者として中軸で起用され、平山に次ぐ打率.375、6打点を記録している。山田は168センチの小兵ながら、ショートの守備が光る。

文:大島和人

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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