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野球 コラム 2020年6月25日

#コロナとどう暮らす ギターや薔薇で!野球解説者たちのコロナに負けない日々!金石昭人×川相昌弘×藪恵壹×川崎憲次郎

J SPORTSプロデューサーコラム by 杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)
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現場を取材できない野球解説者の苦悩

今回は「コロナに負けるな!困難突破トーク」では、4名のプロ野球解説者を招き、コロナ禍の中で解説者の方々が直面した困難や自宅での過ごし方、また前例のないシーズンとなる今期の展望について話を伺いました。進行は谷口廣明スポーツアナウンサー。

谷口:野球ファンの皆様、お待たせしました!困難突破トーク、今回は「野球解説者編」。広島、中日、楽天、オリックスの4球団でかつてプレーや指導をしていらっしゃった、野球解説者の皆様をお呼びしました。金石昭人さん、川相昌弘さん、藪恵壹さん、川崎憲次郎さんです。よろしくお願いします! 
早速ですが金石さん、自粛期間中は経営されているお店への影響はどうでしたか。

金石:営業できないのでずっと休んでいました。収入がゼロでも、家賃や人件費等、コストがかかるので、それが大変でした。一日も早く休業要請が解除されることを祈っていましたが、解除された後に営業を再開しています!皆さん来てくださいね!

谷口:2月1日にキャンプインして皆さん取材に行って、3月の開幕を待つというところだったと思いますが、現場に取材も行けないのは辛いですよね。

川相:中日と巨人のキャンプに取材へ行き、3月の練習試合までは取材や解説もできましたが、その後は県をまたいで移動できなかったですし、取材規制もかかったので、一切取材や観戦が出来ませんでしたから、新聞やネットのニュースで情報を入手するしかなかったですね。

金石:テレビのスポーツニュースで情報は入ってきますけど、自分の目で分析ができないですからね。開幕までの練習試合を見て、情報をあたまの中に入れていかないといけないですね。

谷口:取材もこれまで通りとはいかなさそうですね。

藪:ソフトバンクは紅白戦をネットで流してくれているのでチェックできましたが、ITを取り入れているかどうかでチーム格差はありますね。



ピッチャー有利のシーズンインとなるか

川相昌弘氏

ピッチャーが有利なシーズンインになるのではと予想する川相氏。スマホ画面は自宅の庭に咲くというバラ

谷口:開幕へ向けた準備期間が延びた影響はどうでしょうか。選手の状況も2月と今では違いますよね。

藪:阪神は感染者が出てスタートも遅れていましたが、キャンプの流れのままで開幕を迎えていたら良かった投手が、ここにきて調整が遅れている等、通常のシーズンとは違う状況になってますね。

谷口:川相さん、投手陣と野手陣の再スタートを考えると、ピッチャーの方が優位という話もありますが?

川相:ピッチャーのほうが有利でしょうね。バッターはフリーバッティングやマシーンで練習してるとは思いますが、ピッチャーが実際投げた球をたくさん打ってないので、若干バッターのほうが不利な感じはしますね。

金石;野球はチームプレーですから、個人だけでなくチームとしての連携を含めた調整も必要ですよね。ただ、6月19日の開幕は、春先から体を慣らしていくのではなく、いきなり暑い時期にはじまるのは辛いですね。先発ピッチャーはバテるんじゃないですかね。

川崎:梅雨で湿気も多いので体力を消耗しますし、試合用の体になっていないというのもありますよね。


ギターを弾きすぎて「マメ」が!

金石昭人氏

自粛期間中はギターの弾き過ぎでマメができたという金石氏

谷口:自粛期間に野球以外で皆さんがやってきたことを教えていただきたいのですが、川崎さんは釣りやってますか。川崎さんと野球中継で実況解説を組む時は、川崎さんを「野球解説者兼さすらいの釣り師」と紹介してるんですね(笑)。 

川崎:解除になりましたので、僕が出演している釣り番組のロケは行けそうですね。


金石;楽しくやってるの見てるよ!いつゲストで呼んでくれるのかなって待ってるよ(笑)。

川崎;最近、釣り番組も6年目に入り、野球のことより釣り師と言われることの方が多くなりましたね。

金石:釣れたら送ってよ!寿司屋やってるから!契約しよう契約!

藪:僕は今更なんですが、ルービックキューブをやっていました。ずっとYouTubeをチェックして出来るようになり、5分ほどで6面揃えられるようになりました。

金石:私は中学生の頃を思い出しながら、フォークギターをやっていました。吉田拓郎やかぐや姫とか弾いてます。一時はまったく弾かなくなり、今回あまりにも暇で知り合いからギターを借りて弾きました。暇つぶしに最高ですね。ギターを弾いていてピッチャーのように指先にマメが出来ましたね(笑)。あとは植木を買ってきて花をいじってますね。

川相:僕もギターを…、と言いたいところなんですが、中学の時にフォークが流行っていたので一生懸命練習したんですけど、ギターより「犠打(ギダ)」のほうが良かったなと!(一同爆笑)。 それは冗談ですけど、庭にバラやあじさいが咲くので写真を撮ったりしてました。あとは、人生でこんなに文字を見たのは初めてというくらい新聞や本を読みましたね。テレビでスポーツを見ることも出来ないので、野球からこれだけ離れたことはなかったですね。それと、高校や大学の指導をしていますが、指導に行くことも出来ないので、参考になる映像等、監督や顧問の先生にLINEで送って選手たちに見てもらっていました。

学生たちに代わりとなる大会のチャンスを!

谷口:学生スポーツが軒並み中止となりましたが、藪さん、これについてはどうでしょうか。

藪:次男が高校3年で夏の大会も中止になり、非常に残念ですね。最後の雄姿を見たかったんですけどね。春・夏共に高校野球が中止になりましたが、私自身は春の選抜が中止になった時に夏は大丈夫だろうと思っていました。次男に中止についてどう思っているかを聞いたところ、高校総体が中止となり、野球だけやるのもどうなんだろうと言っていたので、中止になっても仕方がないと割り切って考えていたようです。

谷口:プレイヤーからすると色々な想いがあると思いますが、金石さんどうですか。

金石:なにか違う形でもやらせてあげたいですよね。

川崎:春・夏共に中止になりましたけど、高校球児はあそこを目標にがんばってきたわけですよね。何かそれに代わる大会をやってほしいですよね。新たな目標を見つけて、また諦めずに進んでいければいいですよね。

谷口:夏の甲子園に代わるような大会を各地域で開催しようという動きがありますね。

川相:岡山の母校(岡山南高校)でも指導していますが、7月に大会を始められるよう調整しているようです。甲子園に行ける高校ばかりではないけど、勝負して勝っても負けても良い意味で区切りとなる大会をやるのが、大人の役目だと思います。

谷口:こういう時に我々大人がいかにサポートできるかはありますよね。

藪:甲子園でそのあとの人生が決まるということもあるので、その大会自体がなくなるとはまさかだれも予想できなかったですよね。

川崎:自分も小さい頃から、まずは甲子園に出ること、その次にプロ野球選手になる、というのが目標でした。きっと今の球児たちも同じように、甲子園を目指して頑張っていたと思うんです。みんな必死にがんばってきたはずですし、今回の件は本当にかわいそうです。それから、プロ野球をどう目指すか、スカウトの評価も難しくなりますよね。

谷口:スカウティングへの影響はどうでしょうか。これまでのように球場で選手たちを見ることも難しくなりますよね。

藪:高校球児が自分たちでアップしている動画を見ますが、そういったものでしか情報を得られない状況ですから、これまでのようにスカウト活動が出来ず、今年は非常に難しくなりますね。

金石:やはり選手たちは実戦を見てもらって、スカウトに評価してもらいたいですよね。スカウト側も全国をまわって、実戦を見て「原石」を見つけることが出来ないので厳しい状況ですね。

川相:実戦を見て良さが分かる選手もいますよね。特に高校2年から3年のひと冬越えて急成長する選手もいます。1年前にはノーマークだった選手が、すごい成長して掘り出し物のような感じでスカウトすることもありますし、映像だけで見つけるのは難しいでしょうね。スカウト陣は困っていると思います。


今シーズンの見どころは?

藪 恵壹氏

パ・リーグの6連戦での新たな試みがみどころのひとつと話す藪氏は、自粛期間中にルービックキューブの腕が上達したという

谷口:皆さん、広島、中日、楽天、オリックスの解説をされることも多いと思いますが、それぞれのチームの見どころを教えてください。

金石:カープは佐々岡監督がピッチャーをどう整備してくるか、特に7、8、9番のリリーフ陣をどう作ってくるかに注目ですね。なんといってもピッチャーですから、そこに尽きると思います。佐々岡監督はストッパーをどうするか悩んでいると思いますが、そこが決まらないと野球にならないと思うので、苦しむシーズンになるかもしれませんね。それから西川選手の打順をどうするかなど、野手もおもしろいですね。

川相:ドラゴンズは与田監督とキャンプで話しましたけど、昨年監督就任一年目で良かったところ、うまくいかなかったところを活かしていきたい、また、ベテランピッチャー、山井と吉見にがんばってほしいとのことでした。名古屋ドームはセ・リーグの中でも広い球場で長打も出にくく、やはり守備走塁をしっかり固めて、投手陣と共に少ない点で勝っていくというのを目指さないといけないので、細かい野球ができるチームになってほしいですし、野手コーチの荒木、英智、この二人が一軍に揃ったので、両コーチにも期待したいです。

谷口:パ・リーグはどうでしょうか。

藪:オリックスは開幕カードが京セラドームで楽天と3連戦。昨年は12勝12敗で5分の星なんですよね。次のカードはZOZOマリンで千葉ロッテ。こちらは15勝9敗で唯一勝ち越しているチームです。オリックスにとっては非常に良いカードですね。それと、パ・リーグは6連戦が組まれていますが、これは新たな試みですので、対戦次第で状況がすごく変化しますね。山岡、山本投手、この二本柱は昨年タイトルを獲得して自信もつけていると思うので期待できますね。

川崎:楽天は岸、則本に次ぐピッチャーを作ることがキーになってきますね。どこもそうだとは思いますが、まずは投手陣からだと思います。野球の基本的な勝ち方ですけど、ピッチャーが0点に抑えて、野手が1点を取りに行く、それをどううまくやっていくかですよね。それと、楽天の場合は選手の育成と強化が重要ですね。

TV、配信、SNSを活用した新たな観戦スタイルを楽しんで!

川崎憲次郎氏

普段と違うものを感じて新しいものも生まれてくるのではと話す川崎氏

谷口:最後にプロ野球ファンの皆さんにメッセージをお願いします!

藪:当面は無観客試合が続きますが、TVやSNSを通じて、また違った野球の見方が出来ると思いますし、もうまもなく開幕ですが、楽しみにしていてほしいです。

金石:選手たちは今まで当たり前に出来ていたことができなくなり、ファンの皆さんの大切さ、球団の苦労など、色んなことが分かったと思います。その想いを試合にぶつけてくれると思うので、短いシーズンではありますが、ファンの皆さんに120%の応援をしていただき、選手は120%の力を出して面白いシーズンにしてほしいです。

川相:無観客試合がしばらく続き、お客さんが入れるようになっても超満員というのはなかなか難しくなり、ファンの皆さんは不自由さを感じることもあるかもしれませんが、新たな観戦スタイルを楽しんでもらいたいです。
選手たちにとっては特別なシーズンになると思いますが、全力プレーでプロの技術をファンの皆さんに見せて、感動してもらう、そんなシーズンにしてほしいです。

川崎:選手はファンや球団に感謝しつつ、プロとしてのプレーを見せてほしいですね。普段と違うものを感じ、新しいものも生まれていくと思います。それも楽しみながら野球観戦してほしいですね。

谷口:我々、実況解説陣も一試合を丁寧に、心を込めてお伝えしていきたいですね。皆さん、本日はありがとうございました!


文:J SPORTS 杉山友輝

杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)

杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)

若手のADを見るとすぐに「メシくってるか?」という昭和臭いプロデューサー。担当競技は卓球・ラリー・ゴルフ。毎日自らで作ったカスピ海ヨーグルトを食べるのが健康法。ニックネームはスギP。

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