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野球 コラム 2020年3月25日

秋山翔吾選手インタビュー vol.2 アメリカでの野球は未知との遭遇

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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秋山翔吾選手インタビューの第2回は、MLBでプレーするイメージを聞いた。日本とアメリカの野球の違いは試合だけに限らず、練習やクラブハウス、そして移動も大きく異なる。それをどう楽しむかも今回の大きなモチベーションだと、秋山選手は語る。

取材:J SPORTS/写真:山本恵太

★vol.1 MLBへの挑戦は自分の立ち位置を確かめる旅

◆アメリカで打撃フォームは「変更」と言えるくらい変わる

―― バッティングフォームはメジャーに適応しないといけないのでしょうか?

それはそうです。日本にいるときも、自分で今こういう打ち方をした方がヒットが出そうだと思えば打ち方も変える。それはメディアもファンも自分も、変化する度合いが違うだろうと思っていると思います。

試行錯誤とか微調整の修正レベルはシーズン中やっていること。打てない打ち方を、自分が振りやすいからといって続けていいということはないです。それの延長だとは思っています。まぁ、大きく変わるでしょう。

―― 例えばイチロー選手のように振り子をやめるとか、大きい変化になる可能性はありますか?

(大きい変化になる可能性は)絶対にありますね。シーズン中も、秋山がこういう打ち方だよねと思っていて、みんなが変化していないと思っているだけで…。去年だけでも4月と5月の打ち方、変な話、1試合前とその日の打ち方は全然違うこともありました。微調整を超えて変更くらいの。

照らし合わせて4月・5月…9月・10月と並べてみたら、構えから全部違うと思います。だからメジャーに行ったから変えるのではなくて、必要だから変えるということですね。

―― フォームだけでなく、スタイルも変えなくてはいけないと思いますか?

打ち方を含めて、バッターのタイプ的に「怖いな」と思われるバッターではないと思うが、嫌がられないといけないバッターではあると思う。そういう意味ではストライクゾーンで勝負するピッチャーが増える。

日本みたいに20本塁打打って長打もあるというイメージは向こうにはない。結果が最初に出れば、こういう選手だから気を付けなくてはいないとなると思う。そこのデータは日本でもやっているところもあるし、アメリカはもっと進んでいると言われているが、やっていることはあまり変わらない。あと、自分の出来ることもあまり変わらない。

向こうにいったから30本打つ打ち方をしますというのも無理。そこで我慢しながらどうやって表現するかというところが、難しいところでもあるし、自分が出来るかどうかのポイントだと思います。

◆今、起きていることが現実だと納得していくしかない

―― メジャーで楽しみな部分、新しいなと感じる部分はありますか?

それには、僕自身がいろんなことが起きても驚かないことが大前提。平常心ではいられないけれど、これは日本とは違うもの、セオリーとかが通用しない場面でも、日本だったらこうなんだけど、というのを思いすぎなくていいということだと思います。

1、2番が初球アウトでも、3番が初球を振りに行けるんですよ。日本ではご法度ですけれど(笑)。3球で終わるのか、4球で終わるのかぐらいの話だと向こうは思っているんだろうけど。

それだけではなくて、こういう時にこういうシフトを敷きます、こういうサインが出ます、試合前の食事や移動はこうです。こんなこと日本ではありえない、ではなくて、今起きていることが現実だと納得していくしかないですね。

それを自分に言い聞かせながらこの1年はやるんだろうと思っています。知らないことだらけなので、知らないのに「日本ではこういうのがあったのに」というのが邪魔しないようにしたいです。

◆田中将大と前田健太、思い入れがあるから対戦したい

―― どういうピッチャーと対戦したいですか?

このピッチャーと対戦したいというのはあまりなくて、会見でも言いましたが、日本人で投げている同級生といえば、田中(将大)と前田(健太)はパッと浮かぶ。それは彼らに思い入れがあるからです。

今までの同世代の中でもずっとリードして、セ・リーグとパ・リーグのエースだった2人が、メジャーに行ってもその球団で必要とされている選手として居続けてくれる。

当時、24連勝して優勝した年の田中と、あのレベルの秋山としか対戦していないわけですよ。それ以降はないから、計りようもない。それが、経験も違うし、たまたまその日に打てることもあると思うけれど、それを今、対戦した時にどういう風に感じるのかなというのが楽しみです。それは前田も一緒ですね。

―― これから対戦前に事前にやる作業も増えますね

単純にロースターのピッチャーは枠も広いので、どういう時間を使って情報を処理して、自分のスイングだったらどのボールが打てるか、どういう打ち方をしないといけないのかの整理が大事。日本では後半になって、シーズンで何回も当たっているピッチャーになると、対戦の映像も増えるが、向こうは単純に人数が多いので。

同じリーグにいれば、対戦が重なってくるピッチャーももちろんある。こんな選手がいるのかという驚きも出てくると思う。そんな中で自分の頭を早く整理して、早く表現できるようになることが求められるのかなと。それを自分が出来るかどうかを試しにいくのが、今回の大きなモチベーションで、そこは楽しみです。

取材:J SPORTS/写真:山本恵太

秋山翔吾(あきやま しょうご)プロフィール

右投左打の外野手。1988年4月16日生まれ。神奈川県横須賀市出身、横浜創学館高校から八戸大学へ進み、2010年のドラフト3位で埼玉西武ライオンズに入団。2011年には新人で開幕スタメンを飾る。2013年には全試合先発出場を果たし、打率.270、13本塁打、58打点をマーク。

2015年には216安打でシーズン最多安打の日本記録を更新し、第1回「WBSCプレミア12」の日本代表に選ばれた。2020年にはシンシナティ・レッズと3年総額2100万ドルで契約。日本での通算成績は打率.301、116本塁打、513打点。首位打者1回、最多安打4回、ベストナイン4回、ゴールデングラブ賞を6回受賞している。

J SPORTS編集部

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